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2004年02月10日(火) 15時09分

口コミ評判の「示談屋」逮捕、弁護士資格なし読売新聞

 弁護士資格がないのにトラブルの和解などを行って報酬を受け取っていたとして、警視庁少年事件課は10日、東京都杉並区高円寺南3、元プロボクサーの自称探偵業三沢淳一容疑者(40)を弁護士法違反容疑で逮捕した。三沢容疑者は、都内の繁華街の飲食店経営者などの間で「顧客を裏切らない示談屋」として知られ、7年間に約200人の依頼をこなし総額3億円近くの報酬を受け取っていた。「示談屋」が恐喝容疑などで摘発された例はあるが、弁護士法違反での逮捕は異例。

 調べによると、三沢容疑者は2002年12月、不倫相手の30歳代の男性との間にできた子供を中絶した都内の派遣社員の女性(当時23歳)の依頼で、男性と慰謝料や休業補償について交渉。男性が100万円を支払うとする示談をまとめ、弁護士資格がないにもかかわらず、報酬として50万円を受け取った疑い。

 被害者の女性は銀座の元ホステスで、口コミで三沢容疑者を知ったという。

 三沢容疑者は、けんかや不倫などのトラブルを抱えた人から問題解決を頼まれると、仲介に入ったり、示談金の交渉を行ったりする「示談屋」。弁護士法では、弁護士以外が仲裁や和解などを行って報酬を得ることを禁じている。

 東京都江戸川区で昨年8月、中学生5人を含む少年少女6人(当時14—18歳)が、18歳の少女を監禁し、暴行を加えたり服を脱がせて写真を撮影したりした事件を同課が捜査中、被害少女が、三沢容疑者を通じて加害者側に慰謝料の支払いを求めていたことを突き止めた。

 三沢容疑者は、各加害者の親に電話をかけ、金を支払うよう要求、うち1人の親が88万円の支払いに応じ、この中から20万円を報酬として受け取っていた。被害少女は、勤めていた風俗店店長から三沢容疑者を紹介されたという。

 同課で三沢容疑者について調べるうちに、7年ほど前から「示談屋」として活動していることが判明。三沢容疑者は、相手から受け取った慰謝料や示談金などの20—50%を報酬として受け取っていた。顧客からは「報酬をふっかけたり、慰謝料を着服したりしない」と評判だったといい、口コミで仕事が増えていったという。

 三沢容疑者は元プロボクサーで、1986年には日本ライト級2位になったことがある。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040210-00000306-yom-soci