2004年02月06日(金) 23時48分

武富士、名誉棄損訴訟で訴え放棄（読売新聞）

　「週刊プレイボーイ」の記事で名誉を傷つけられたとして、消費者金融大手「武富士」が、執筆したフリージャーナリストの寺沢有さん（３６）と発行元の集英社などに総額２億円の賠償を求めた訴訟は６日、武富士が訴えを放棄し、終了した。

　被告側の同意が必要な訴えの「取り下げ」と異なり、原告側が一方的に訴訟を打ち切る「放棄」は請求に理由がないと自ら認めたことを意味する。

　この訴訟は、寺沢さんが昨年５—８月に同誌に掲載した、武富士と警察との癒着を告発する計４本の記事を巡り、武富士が東京地裁に起こした。寺沢さんも武富士のホームページ上で「ねつ造記者」などと中傷されたため、武井保雄前会長を東京地検に名誉棄損罪で刑事告訴している。

　武富士側はこの日の和解協議で、和解金を支払う代わりに、告訴取り下げなどを求めたが、同意を得られず、請求を放棄した。

　寺沢さんは、「言いがかりに近い名誉棄損訴訟を起こしながら、和解しろと言われても応じられない」と語り、武富士を相手に約６億円の賠償を求める訴訟を起こすことを明らかにした。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040206-00000513-yom-soci