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2004年02月04日(水) 22時58分

うその交付申請で別人の住基カード交付 佐賀・鳥栖朝日新聞

 佐賀県鳥栖市は4日、虚偽の交付申請に基づき、申請者とは別人の住民基本台帳カードを交付していた、と発表した。落とし物として見つかったカードの名義人に確認したところ、申請したり交付を受けたりした覚えがなく、申請書の顔写真も別人だった。総務省は「初めてのケースで、住基ネットの安全性とは別問題」と見るが、専門家はカードを含めたシステム全体の危うさを指摘している。

 同市などによると、2日午後、福岡県志免町役場から「落とし物の小物入れの中に鳥栖市発行の住基カードがある」と連絡を受けた。名義人だった市内の50歳代の男性に確認したところ「カードを作った覚えも、その町に行った覚えもない」と話した。

 同日のうちに男性本人と交付申請書の顔写真を比べて、虚偽の申請だと分かった。

 申請書には氏名、住所、生年月日、性別を記入。運転免許証などの公的な身分証明書があれば、その場で交付される。ない場合は記入住所に照会書が郵送され、それを受け取った本人か代理人が役場で交付を受ける。

 問題のカードは昨年9月11日に申請があり、照会書を郵送して同16日に交付された。同市は「名義人に郵送した照会書を、どうして別人が受け取れたのか」と首をかしげる。

 同市によると、落とし物が届けられた福岡県警粕屋署には2日、名義人を名乗る人物から「落とし物を取りに行く」と電話連絡があったが、まだ来ていない。市は被害届の提出を検討中で、佐賀県警鳥栖署は「有印私文書偽造、同行使の疑いがある」と見ている。

 住基カードは昨年8月25日、住基ネットワークシステムの第2次サービスとして交付開始。顔写真入りのカードは公的な身分証明書として利用できる。同市は58件を交付している。(02/04 21:53)

http://www.asahi.com/national/update/0204/043.html