2004年01月29日(木) 16時35分

２審も新潮社側が敗訴　週刊誌記事めぐり福岡高裁（共同通信）

　週刊誌で死亡事故をめぐる疑惑を報じられ名誉を傷つけられたとして、熊本市の医療法人「林田会」と理事長が新潮社側に賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁の湯地紘一郎裁判長は２９日、計９９０万円の支払いなどを命じた１審を支持、新潮社側の控訴を棄却した。
　判決によると、同社は「週刊新潮」の２０００年９月７日号で、理事長の妻ら４人が死亡した車の転落事故をめぐり、妻らに巨額の保険が掛けられ、理事長が作為的に関与していた疑惑があるとする記事を掲載した。
　判決理由で湯地裁判長は「疑惑の真実性などを十分に検討しないまま雑誌に掲載し、名誉を傷つけることは社会的に許されない」と述べた。
　１審で熊本日日新聞への謝罪広告掲載など一部が認められず理事長側も控訴したが、湯地裁判長は「同様の報道をしたテレビ局などが謝罪し一定の信用が回復されており、地元紙への掲載までは必要ない」と退けた。（共同通信）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040129-00000139-kyodo-soci