2004年01月29日(木) 13時52分

MyDoom、「史上最悪」は確実か（ITmediaニュース）

　MyDoomウイルス拡散開始からわずか2日。拡散はまだ続いている状態だが、既にこのウイルスに「史上最悪」のレッテルを貼ったセキュリティ企業もある。

　フィンランドのセキュリティソフト/サービス企業F-Secureは1月28日、MyDoomは過去最速の広まりを見せ、「ウイルス史上最悪の事態を招くメールウイルス」だと宣言した。同社のリサーチディレクター、ミッコ・ヒッポネン氏が書簡に記したもの。F-Secureは28日の時点で、世界のメールトラフィックのうち20〜30％をMyDoomが占めていると推定、これはSoBig.Fを大幅に上回っている。

　F-Secureでは、MyDoomを史上最悪とする理由を幾つか挙げている。電子メールアドレス取得の方法が攻撃的であること、北米ビジネスデーの昼間に放出され、未チェックのまま企業ネットワークに数時間で広まった事実などだ。

　メールフィルタリング企業MessageLabsはMyDoom感染メール340万通を検出、ピーク時には12通のうち1通はMyDoomだったとしている。これに対し、SoBig.Fは感染総数330万通、ピーク時の割合は17通に1通だった。MyDoomは現段階でMessageLabsの最も活動したウイルスの歴代5位に位置し、SirCamなどを上回っている。

　一方、Symantecのセキュリティ対策センター上級ディレクターのシャロン・ラックマン氏は、MyDoomは27日のピーク時に相当な電子メールトラフィック負荷をもたらしたが、企業や電子メールサービスベンダーは、過去のウイルスの時より備えがよくできていたため、損害はある程度抑えられたという。「企業の電子メールシステムが実際に機能停止したI Love YouウイルスやMelissaウイルスなどと比べるのは難しい。企業世界ではセキュリティシステム導入が進んでいる」と同氏。

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