防犯カメラ設置に費用の壁岐阜の柳ケ瀬商店街（東京新聞）

2004年01月24日(土) 00時00分

　岐阜市の柳ケ瀬商店街で、防犯カメラの設置問題が浮上している。風俗店の増加に伴う治安悪化に設置を望む声も多いが、同商店街振興組合連合会は「ばく大な費用がかかる」と、頭を抱えている。（刈谷　節）

　同商店街には、住民らが設置した６台の防犯カメラがあるが、故障や老朽化のため、岐阜中署や同商店街のモニターでチェックできるのは、うち３台だけとなっている。

　同署は昨年１０月末、治安悪化を懸念する商店街の声を受け、カメラの新設を同連合会に提案した。

　同連合会は１５台の購入と柳ケ瀬本通りへの設置を検討したが、設置費用を合わせると１５００万円を超える上、維持費も必要。「とても自費だけでは賄えない」と、本年度は設置を断念した。来年度の設置に向け、資金補助を得る方法を検討している。

　昨年、同商店街を管轄する同署の３交番に出された恐喝など犯罪の被害届は計９６１件。総数は減りつつあるが、強盗など凶悪犯が増えている。同署も「被害届を出さないもめごとも多く、客引きや売春目的のエステ店なども激増した」と話す。

　「早く設置して、安全な街をＰＲしたい」との声は強い。同署も「犯罪抑止効果になる」と期待を寄せる。しかし中には「お客さんに威圧感を抱かせないか」との意見も。資金の確保のほか、各店舗の同意などの課題もある。

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