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2004年01月24日(土) 08時24分

日本通運の郵便参入許可方針 「特定信書」全国配達へ朝日新聞

 総務省は23日、陸運大手の日本通運に対し、特定信書を全国で配達する郵便事業への参入を認める方針を固めた。27日開く郵政行政審議会に諮問し、答申が得られ次第、同日にも許可する。小泉内閣は昨年4月、郵政改革の目玉として国家独占の郵便事業を民間開放したが、企業側は採算が合わないと見られていたことなどから参入を見送っていた。郵便物の一部とはいえ、大手企業が初めて参入することで小泉首相が掲げる郵政民営化論議にも拍車がかかりそうだ。

 日本通運が申請したのは(1)長さ、幅、厚さの合計が90センチ超(2)重量が4キロ超の郵便物の配達。はがきや手紙などの「一般信書」は全国に約10万のポスト設置などの参入規制がある。このため、日本通運は配達できる対象が限定されるものの規制が緩く、一定の採算が見込める「特定信書」を選んだ。

 きっかけは横浜市の業務改革。本庁舎や区役所間で行政文書などの信書のやり取りに、年間2600万円かけて郵便局の巡回郵便を利用していたが、特定信書便事業の許可を持つ業者を競争入札にかければコスト削減につながると判断した。

 日本通運は同市の競争入札に応募するため、当面は特定信書の営業区域を「横浜市内」とする。ただ、総務省は全国展開を許可する方向で、今後は自由に特定信書便事業を始められる。同社は約1000の営業拠点を活用した全国展開を視野に入れ、他地区でも参入する方針だ。

 日本郵政公社の02年度の郵便収支は、民間宅配便の攻勢を受けた小包分野の苦戦で210億円の赤字。信書分野の一角に知名度の高いライバルが参入することで抜本的な事業の見直しを迫られる。郵便の民間開放を巡っては、ヤマト運輸が一般信書への参入を断念して以降、資本金5000万〜1億円強のバイク便業者や軽トラック業者など5社が特定信書の全国展開を許可されているが、実現には至っていない。(01/24 08:20)

http://www.asahi.com/business/update/0124/005.html