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2004年01月23日(金) 23時49分

個人情報にはご注意を! ID盗用に加え、オークションから内職まで詐欺被害MYCOM PC WEB

米連邦取引委員会(FTC: Federal Trade Commission)は、2003年中に消費者から寄せられた苦情を総集計した調査レポート「Top 10 Consumer Complaint Categories in 2003」を発表した。インターネット関連の詐欺行為が目立つ結果になっている。

消費者から寄せられた苦情は全て「Consumer Sentinel」データベースに収められ、詳しい分析が行われているものの、詐欺行為を中心とする犯罪は一向に減る傾向にない。2003年には合計516,740件の苦情が受け付けられており、2002年の404,336件、2001年の220,343件と比較して、苦情件数は毎年増加の一途をたどっている。

被害の件数で最も多いのは、個人情報(ID)を盗用されるケースで、昨年は全体の42%に上る214,905件がID盗用被害に関するものだった。クレジットカードを偽造される手口が大半を占めており、銀行口座を勝手に開設されたり、公的書類を悪用されたりする被害も多い。平均的な1件当たりの被害額はUS228ドルと公表された。

トップのID盗用被害に続いて、インターネットオークション関連のトラブルも目立っており、落札した商品が手元に届かず、購入代金を騙し取られるといったケースが相変わらず多いようだ。その他、通信販売でのトラブル、自宅でできる仕事を請け負ったのに給料が支払われない、当たったはずの宝くじの賞金が受け取れない、過去のクレジットカード利用暦を抹消してくれるという偽の誘いに乗せられて申し込み料金を支払ったなど、つい甘い話に目をくらまされた例が多数挙げられる。なお、寄せられた苦情のうち、インターネット関連の被害が初めて過半数を突破し、全体の55%を占める結果となった。

FTCのBureau of Consumer Protectionを率いるHoward Beales氏は、こうした事態に大きな懸念を表明しつつも「米国、カナダ、オーストラリアの900以上の法的機関がConsumer Sentinelを利用して、一致協力した対策を講じている」とコメント。FBIのInternet Crime Complaint Center、U.S. Postal Inspection Service、カナダのPhonebustersなど、他の窓口に寄せられた苦情もConsumer Sentinelに統合され、綿密な分析から犯罪捜査に臨む体制が取られているという。

今年のTop 10 Consumer Complaint Categoriesでは、新たな試みとして地域別集計結果も公表されており、ワシントンDC、シアトル、サンディエゴ、ロサンゼルスなどの大都市からは、寄せられる苦情件数の割合も高くなっている。しかしながら、大都市の消費者ほど、きちんとFTCへ被害報告を行う場合が多いとも考えられ、一概に大都市圏の住民ほど被害に遭う確率が高いとの結論を下すことは、現時点では難しいとの見方が示された。

過去5年で2億7千万人の米国人が個人情報の盗難被害に
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/09/04/23.html

海外でも逃がさない! ネット犯罪を国際的に取り締まるガイドラインを制定
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/06/18/16.html

詐欺被害トップまたもやネットオークション - 対策の基本は自己防衛のみ
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/01/24/14.html

専用端末に顔写真が自動ポップアップ - カード詐欺のシャットアウトに期待
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/05/09/15.html

FTC
http://www.ftc.gov/

(MYCOM PC WEB)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040124-00000092-myc-sci