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2004年01月22日(木) 01時34分

切ないドラマ 旅行社も 「冬のソナタ」ツアー全額返還へ西日本新聞

 韓国の人気ドラマ「冬のソナタ」の主演女優、崔志宇(チェジウ)さんに会える、とうたったツアーに参加した日本人客約二百三十人が、混乱する情報に振り回された揚げ句、崔さんと会えないまま帰国する事態になった。過熱する「韓流」(韓国大衆文化ブーム)を当て込んだビジネスは冷や水を浴びた格好。九州発のツアーを主催したJTBワールド九州(福岡市)は、参加者に旅費全額を返還する意向だが、海外での日程調整は相手国の業者任せという旅行業界の慣例は見直しを迫られそうだ。 (ソウル・藤井通彦、国際部・小山田昌生)

■女優事務所と事前合意なし 相手任せの慣例あだ

 「冬のソナタ」ツアーの企画を昨年十月、JTBワールド九州に持ちかけたのは韓国最大手の旅行社、ロッテ観光。JTB側は十二月、崔さんの参加を明記した契約書をロッテ観光と交わし、参加者の募集を始めた。

 厳寒期の韓国、通常の倍近い料金にもかかわらず、ツアーの売れ行きは上々。九州発着分だけでも百人が集まった。「オフシーズンに話題の企画。正直うらやましかった」と、別の旅行社の営業担当者は語る。

 ところが年明けにインターネットで「崔さんはファンとの集いに参加できない」との情報が流れたことから、JTB側はロッテに日程の再確認を要請。ツアー第一陣出発前日の一月十四日には、韓国紙が「崔さん本人はこの話を知らなかった」と報じた。だが同日夜、ロッテ観光の兪東秀(ユドンス)社長からJTBワールド九州に「崔さんの参加は確約をもらった。百パーセント大丈夫」との電話があったため、JTBは予定通り実施を決めた。

◆契約を確かめず

 JTBが確認を取った相手はロッテ観光だったが、ファンとの集いを仕掛けたのは韓国の芸能イベント企画会社。その企画会社と崔さんの所属事務所の間には合意ができていなかった。

 海外ツアーでは、外国入国後の宿泊や交通機関、食事、見学などの手配は、相手国の受け入れ旅行社に一任するのが慣例だ。今回の場合も「長年の信頼関係にある」(JTB)ロッテ観光が持ち込んだ話でもあり、JTB側は韓国内の企業間の契約書類などは確かめていなかった。

 「ブームに乗った話ほど、念入りな事前確認が必要。でも時間をかけ過ぎると、仕事が他社に奪われてしまう」。ある旅行社社員の言葉は、不況にあえぐ業界の苦悩ものぞかせる。

◆超多忙なスター

 韓国では近年、日本や台湾などアジア各地からドラマのロケ地をめぐる「韓流ツアー」客が急増。CDや関連グッズも売れ、観光・芸能産業に追い風となっている。一方、韓流ビジネスの原動力となる人気スターは、ドラマや映画などの撮影が分刻みで組まれ、午前に台本が上がり、午後には撮影という過密スケジュールに追われているのが実情だ。

 崔さんの事務所によると、崔さんは今回の事態について「遠くから来ていただいた皆さんに申し訳ない。いつか日本の皆さんと心を通わすことのできる集いを開きたい」と心を痛めているという。

 今回のツアーを後援した韓国観光公社の郭大栄(クァクデヨン)・福岡支社課長は「韓流全体のイメージが悪くならないよう、今後の企画では契約確認の徹底を業界にも促したい」と話している。(西日本新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040122-00000020-nnp-kyu