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2004年01月16日(金) 13時17分

承諾解剖に基づき賠償命令 福岡地裁、院長に7千万円共同通信

 民間非営利団体(NPO)の「患者の権利オンブズマン」(事務局福岡市)が、医療ミスを疑う遺族の承諾を得た独自の解剖で死因を突き止め、病院側に損害賠償を求めた初めての訴訟の判決が16日、福岡地裁であり、一志泰滋裁判長は承諾解剖結果を基に医師のミスを認め、病院側に約7700万円の支払いを命じた。
 この訴訟は、福岡県筑紫野市の女性=当時(25)=が別の病気を虫垂炎と誤診され、適切な処置が受けられずに死亡したとして、父親(58)が同県小郡市の倉岡外科・内科医院院長らに計約1億1000万円の賠償を求めていた。
 判決理由で一志裁判長は、同オンブズマンと九州大法医学教室が協力して実施した私的解剖鑑定書で「メッケル憩室炎と呼ばれる、虫垂炎と似た別の症状が腸閉塞(へいそく)を引き起こし死亡した」とする結果を全面的に認め「医師には病気を見落とした過失がある」と判断した。(共同通信)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040116-00000101-kyodo-soci