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2004年01月13日(火) 00時35分

79年ぶりに鳥インフルエンザ、山口の養鶏場で発生読売新聞

 農水省と山口県は12日、同県阿東町の養鶏場で、毒性の強い鳥インフルエンザの発生が確認されたと発表した。鳥インフルエンザは先月、韓国中部で発生して韓国内で被害が拡大しており、日本の養鶏業界でも危機感を強めていた。

 鳥インフルエンザは、生きた鶏と接触した人に感染する例があるが、鶏肉や卵を食べることで感染した報告例はないという。日本でこの鳥インフルエンザウイルスが確認されたのは、1925年以来79年ぶり。

 農水省によると、鳥インフルエンザが発生したのは山口県阿東町で約3万4000羽の鶏を飼育する「ウインウインファーム山口農場」。採卵専門の養鶏場で、昨年12月28日から飼育中の鶏の死亡が相次ぎ、山口県や動物衛生研究所(茨城県つくば市)などで調べたところ、韓国で感染が広がっている「H5型」に属する高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された。

 同農場では既に約6000羽が死に、山口県の指導で今月10日から卵の出荷を自粛している。

 山口県は13日以降、ウインウインファーム山口農場の鶏をすべて処分する。また半径30キロ以内の約30農場についても鶏や卵などの移動を禁止した。今後、感染ルートの解明を急ぐ。養鶏場従業員や家族への感染はなかった。今のところ周辺農場で、感染の疑いのある鶏は見つかっていないという。

 また、厚生労働省などは念のため、先月28日から今月9日までにこの養鶏場から出荷された計約20トンの卵について自主回収を指導し、関係業者が回収を進めている。 鳥インフルエンザはこれまで、香港、中国、米国、ドイツなどで発生。97年には、香港の鶏市場などで感染者6人が死亡し、生きた鶏との接触で人に感染することが確認された。

 先月から猛威を振るっている韓国では鶏約76万羽が処分される被害が出ているが、人への感染は確認されていないという。

 鶏肉や卵を食べることによる人への感染は確認されていないことから、農水省衛生管理課の栗本まさ子課長は「過度な警戒は必要ない」と話している。

 過去、日本国内で高病原性鳥インフルエンザの発生があったのは1925年(大正14年)の1度だけ。千葉県や東京府(当時)、奈良県で感染が確認され、「H7型」のウイルスだったという。

 ◆感染源は渡り鳥◆

 インフルエンザの本来の起源は、カモなどの渡り鳥。こうした鳥から鶏やアヒルなどの家禽(かきん)類にウイルスが感染し、直接に、あるいはブタなどを介して人間へ感染することがある。

 ウイルスの型は、ヘマグルチニン(H)と呼ばれるウイルス表面たんぱくの性質の違いでH1からH15の15種に分類されるが、鶏で流行するのは9種類。このうち人間に感染するのは主にH1(Aソ連型)とH3(A香港型)で、冬の流行の主役。H2(アジア風邪)も流行例があるほか、H5、H7、H9も感染する。今回見つかったH5タイプは、毒性は強いが、人間同士の感染は確認されていない。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040112-00000114-yom-soci