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2004年01月11日(日) 00時00分

「あなたは宝くじ当せん者」海外から不審DM相次ぐ 仙台河北新報

 「1等賞金300万ドルが当せんしました」—。買った覚えのない海外の宝くじで高額当せんしたと通知するダイレクトメール(DM)が、仙台市内などに相次いで届けられている。DMには「国際的なリスト会社から詳細な情報を入手し、取引先に提供している」などと一方的に個人情報の利用を通知する記載もある。受け取った人は「宝くじを買ったことは一切ない。気味が悪い。このまま放置していいのか」と不安を募らせている。

 仙台市近郊の男性あてにフランスから届いたDMには、男性を名指しして「この人を探すのを手伝ってください。手掛かりをいただければ、(男性が)受け取るべき賞金の10%を差し上げます」などと書かれ、まるで指名手配文書のような文面だった。

 「(男性は)700万円が当たる国際抽せんで当せんした」と書いてあるが、よく読むとドイツ国営の宝くじに参加費を払い、抽せんの権利を得るための勧誘と分かる。

 参加費は1カ月に250回抽せんに参加した場合で2万円。同封の申込書にクレジットカードの番号を書いて返送すると権利が得られるという。
 男性宅には昨年夏以来、DMが3通届き、「宝くじは買っていない。なぜ名指しされているのか分からず、不気味だ」と不安がっている。

 仙台市青葉区の男性には昨年12月末までにフィジーから、「300万ドルの小切手はあなたのものです」などと書かれたDMが2通届いた。

 ただし書きの中に「事業の過程でお客さまの個人情報を収集する。通知がない場合、取引先への情報提供について同意を得たと判断する」といった記載もある。
 男性は「電話帳にすら名前を載せていない。なぜ自分の氏名、住所が特定されたのか」と不安そうに話した。

 仙台市消費生活センターによると、海外の宝くじに関する相談は昨年4月から12月までに47件寄せられ、前年度の27件を既に上回っている。宝くじ購入の仲介業者が何らかの名簿を基に勧誘しているとみられるが、実態は分からないという。

 センターは「国内で私設の宝くじを販売することは違法で、国内で海外の宝くじを購入する行為も刑法に触れる恐れがある。一切かかわらない方がいい」と注意を呼び掛けている。

http://www.kahoku.co.jp/news/2004/01/20040112t13018.htm