2004年01月09日(金) 03時08分

＜障害者観戦＞大半のプロ野球団が条件　介助者“有料”同伴など（毎日新聞）

　プロ野球観戦を希望する障害者に対し、大半の球団が何らかの条件を付けていることが「障害者インターナショナル（ＤＰＩ）日本会議」（事務局・東京、山田昭義議長）の調査で分かった。介助者同伴を条件とする球団もあり、同会議は「介助が必要かどうかは障害者自身が決めること」として障害者の意思に反した条件の撤廃などをプロ野球コミッショナー事務局に近く申し入れる。

　同会議は昨年９月、セ・パ両リーグの全１２球団に質問書を送り、ダイエーと阪神を除く１０球団の回答を得た。

　車椅子、視覚、聴覚、知的、精神障害者を一般客と同様に無条件で受け入れていると答えたのはオリックスだけだった。

　他の球団は▽「車椅子と視覚障害者は介助者の同行をお願いしている」（横浜）▽「介助者の同行が条件」（巨人、日本ハム）▽「重度障害者の場合は介助者の同行をお願いすることもある」（西武）などと回答。介助者の料金はいずれも有料だった。このほか、予約が必要だったり、観戦場所に制約がある球団も多い。条件を設ける理由について、多くの球団が「ファウルボールが危険なため」と説明する。

　札幌市営地下鉄では障害者と介助者の料金は半額。西村正樹・ＤＰＩ北海道ブロック会議議長は「介助を必要としない障害者もたくさんいる。一律に介助者の同行を求めるなら介助者は無料にすべきだ」と話している。

【清水隆明】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040109-00000125-mai-soci