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2004年01月05日(月) 00時00分

警備システムの回線切断 新手のドロボー保護ケーブルごと切断された電話回線=福岡県行橋市内で朝日新聞・

 侵入者を感知し、電話回線で警備会社に通報するセキュリティーシステムが機能せず、盗みに入られる事件が、福岡県内で増えている。通報する電話回線を事前に切断してから侵入する手口のためで、書店や薬剤店などが狙われた。北九州市などを中心に十数件の被害届が県警に出ている。

 同県行橋市内の薬剤店で昨年11月17日朝、事務室の手提げ金庫が、現金約5万6千円とともに盗まれているのに出勤してきた従業員が気づいた。店の外の壁にある電話回線が刃物のようなもので切られ、窓ガラスが割られていた。店内の警報装置も外されていた。

 店長(31)は「いざという時に役に立たないのでは警備会社と契約をしている意味がない」と困惑する。

 行橋市内ではこの朝、ある書店でも店の外側の金属ケース内の電話回線が保護ケーブルと共に切られ、店内から現金4万円が盗まれていた。

 北九州市内の薬剤店でも同月6〜7日、外壁の電話回線が切られ、裏口のドアがバールで壊されて現金約4万円が盗まれる被害があった。警備会社はこうした断線被害がないか、6時間ごとに点検しており、7日午前0時ごろ、異常に気づいて駆け付けたが、すでに犯行後だった。

 同月中旬には同様の手口の被害が行橋市と周辺で一晩に7件起きたこともある。

 警察庁はこうした手口に対し、「電話の配線を店内にするとか、地下に埋設するなどの工夫が必要だ」と話す。

 金融機関などは警備会社との間に専用回線を敷くなどの対策を取っているが、商店や家庭などのシステムの多くは電話回線を使っている。断線されていないか監視することもできるが、追加料金が必要だ。

契約は20万人超

 国民生活センターが00年秋にセコムなど大手警備会社7社に調査したところ、ホームセキュリティーの契約顧客数は約20万6800人。警備会社の7割が加盟する全国警備業協会(東京、約6500社)は、商店や家庭を中心にセキュリティーシステムの契約が増えているため、システムのマニュアル作りを進めている。このなかで「電話の断線対策も検討する」と話す。
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http://mytown.asahi.com/fukuoka/news01.asp?kiji=5744