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2003年10月15日(水) 22時51分

Windows XP Media Center Edition日本語版が登場 - 新たなビジネスモデルもMYCOM PC WEB

マイクロソフトは既に北米市場などでは市場に投入されているWindows XPをベースとした新OS「Windows XP Media Center Edition」の日本語版「Windows XP Media Center Edition 2004 日本語版」(以下 Windows XP MCE 2004)を発表、同OSを搭載したPCが8社より発売されることを発表した。

Windows XP MCE 2004はWindows XPをベースに、テレビや音楽、デジタル写真、DVDなどをより手軽に楽しめるように改良されたOSで、位置づけとしてはWindows XP Tablet PC Editionと同様にWindows XP Professionalの上位セットとなる。OSとしての単体発売は予定されておらず、同OSを搭載したPCがパートナー企業各社から発売される

主な特徴としては、テレビや音楽、デジタル写真、DVDなどをコントロールするユーザーインタフェース「メディアセンター」を採用、マウスやキーボードはもちろん、ワイヤレスリモコンによって操作が可能になっているほか、リモコンに備えられた「スタート」ボタンを押すだけでメディアセンターが起動、すぐさまテレビや音楽を楽しむことができる機能も備えられている。

今回、同OSの搭載が発表されたのは、エムシージェイ(Pure-Cube M41C)、ソーテック(PC STATION PA7250MR、Afina AC)、デルコンピュータ(Dimension 8300、Dimension 4600C)、東芝(Dynabook G9)、日立製作所(Prius Deck 770G20TVP2 ハイエンドモデル)、ビジュアルテクノロジー(VT-100、VT-50)、富士通(FMV-DESKPOWER C90EW/C)、NEC(VALUESTAR U)の8社11機種。10万円以下のモデルから798,000円という高級モデルまで幅広くラインナップされる。

発表会に登場した同社代表取締役社長のマイケル・ローディング氏は「これまでPCは仕事の中心でしかなかったが、ブロードバンドの普及によって、PCは家庭内エンターテイメントの中心になった。現在、Windows XPのユーザーインタフェースは仕事をすることを中心としており、デジタルコンテンツを家庭で利用する事を考えるとやや不向きと言わざるを得なかった」とこれまでのWindows OSが、「家庭の中でデジタルコンテンツを楽しむ」という用途にはやや適していない一面があることを指摘、Windows XP MCE 2004を「TV、ラジオ、DVDなどさまざまに分かれてしまっている楽しみを一カ所に集めるもの」と表現すると共に、「リモコン1つで家庭の中心にPCを持ってくることができる」とリモコンという操作デバイスを標準で持つWindows XP MCE 2004のメリットを強調した。

また、Microsoft アドバンストストラテジー&ポリシー バイスプレジデントの古川享氏はパーソナルコンピュータの歴史を振り返りながら、これまでは、いかにすべての机、家庭にコンピュータを普及させるかがテーマであり、機能を充実させる方向で発展してきたが、これからは機能を充実させることから、エクスペリエンスを中心にしていかなくてはならないと述べ、「コンピュータやOSを意識させずにエクスペリエンスを提供していかなくてはならない」といかに自然な流れでコンピュータを生活のリズムの中にとけ込ませるかが重要であるとした。

リビングを模したセットで行われたデモでは、音楽を聴いている状態でデジタルカメラのメディアを差し込むとスライドショーが始まり、音楽を聴きながらでもTV番組の録画なども行うことができる様子が紹介された。また、Windows XPでは当たり前であった音楽を聴く際に"再生ソフトを起動する"、"TV番組を録画する際には"録画ソフトを起動する"といった個々のソフトを起動する必要はなく、すべてがWindowsの画面を介さずにリモコンで行うことができる様子も紹介された。

古川氏は「大事なことは、一旦OSに戻る、マウスを操作するといったオペレーションが不要になること」と、あくまでもユーザーがしたいこと(experience)をリモコンで選択するだけでよいという、操作の容易さを強調していた。

古川氏は「これ(Windows XP MCE 2004)は新しいサービスを開発するためのプラットフォーム。Windows XP MCE 2004は単に機能を提供するのではなく、サービスとコンテンツのプラットフォームとなる。そのために最初からDRM(Digital Rights Management:著作権管理機能)が組み込まれている」とWindows XP MCEの可能性についても言及した。DRMの設定について、細かな点は各PCメーカーに任されているものの、基本的な姿勢について、同社では「著作権者の利益を最大限守る方向で考えている」としている。

音楽・映像配信などのオンラインサービスについては、現在、ソフトウェア開発キット(SDK)を配布しており、具体的なサービスについても「既に数社とはコミットしているが、まだ発表できる段階ではない」(古川氏)との発言がなされた。

Windows XP MCEが発売された当初、米国では寄宿舎などに入る学生に向けたプロモーションを行ったものの、「結果的には失敗」(古川氏)し、「家族全員が使うリビングのマシン」「シンプルに操作できるシニア層向けマシン」として受け入れられた経緯がある。日本市場においては、「PC上でデジタル画像、ビデオ、CD、DVDなどの複数メディアを楽しむユーザー」を対象とするとしているが、シンプルなユーザーインタフェースを備えているだけに、幅広い層に受けいられる可能性を秘めていると言えるだろう。

取材画像はこちら
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/10/15/11.html

米MS、Windows XP Media Center Editionの新版をリリース
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/10/01/23.html

Windows XP Media Center Editionの国内発売決定 - OSは新バージョンに
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/08/06/24.html

NVIDIAがTVチューナを発表‐Windows XP Media Center Edition向けに展開
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/16/24.html

Windows XP Media Center Edition Version 2の実機ベータテストが開始
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/05/30/18.html

今度は日本語版もリリース - 今夏「Windows XP Media Center Edition II」登場!
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/02/18/15.html

Windows XP Media Center Edition 2004
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/mediacenter/default.asp

(MYCOM PC WEB)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031016-00000097-myc-sci