2003年08月29日(金) 22時52分

＜国民健康保険税＞納付状況表８５０枚を野焼き　佐賀市（毎日新聞）

　佐賀市神野西の公園で今年５月、国民健康保険税滞納者の納付状況一覧表約８５０枚（約２８０人分）が野焼きされ、燃え残った一覧表が放置されていたことが２９日分かった。貸し出しを受けていた徴収担当の女性嘱託員（６０）の家族がゴミを燃やす際にたき付けに使ったためで、市は同日、嘱託員の解職処分（９月３０日付）を発表した。

　市によると、今年５月５日焼け残った一覧表の束を市民が見つけ市に通報して発覚した。一覧表は０２年６、７、１０月の３カ月分で、ほとんどが燃え残り、滞納者名や金額などが確認できる状態。市は「現場から誰かが持ち去った可能性も否定できない」としている。以前にも家族が同様に一覧表を焼いたことが２、３回あったという。

　この嘱託員は８９年に委嘱を受けた。滞納者の一覧表は毎月更新され、そのつど嘱託員に貸し出される。市はその際、前月分までの一覧表を返却してもらい焼却処分にする。だが、市は嘱託員への一覧表の貸し出し、返却状況をチェックしていなかった。この嘱託員は、約１０カ月分を自宅に保管。野焼きされたのはその一部だったという。

【山下託史】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030830-00000069-mai-soci