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2003年08月06日(水) 03時10分

ヤミ金融事件、傘下の貸金業者から10カ月で50億円朝日新聞

 指定暴力団山口組系五菱会系のヤミ金融組織による出資法違反容疑事件で、逮捕された「社長」と呼ばれた中間幹部には、傘下の貸金業者から10カ月足らずで約50億円が渡っていたことが警視庁の調べでわかった。統括経営者の「会長」が多重債務者に傘下のヤミ金融業者を紹介して、さらに貸し付けるなどの手法を発案し、実行させた結果とみられる。

 生活経済課の調べでは、「社長」の松崎敏和容疑者(34)が統括していた「TO」グループは25店の貸金業者で構成。警視庁がそれぞれの業者の銀行口座を調べたところ、昨春から12月ごろにかけ、貸し付けた客から約70億円の入金があった。このうち事務所の経費や店長らの給与を差し引いた残りの約50億円が松崎容疑者に渡っていた。

 警視庁は、このうちのかなりの額が「会長」の梶山進容疑者(53)=出資法違反容疑で指名手配=に渡ったとみている。

 松崎容疑者は毎月1回、業者を統括する「センター」に店長を集めて「もっと稼げ。しっかり売り上げろ」と指示していたという。

 また客の勧誘方法や法定利息を大幅に上回る利息を取る手法は梶山容疑者が発案したとされる。00年ごろから多重債務者のデータを扱う名簿業者が増えたのに伴い、こうした名簿を元に電話やダイレクトメールで全国的に勧誘する「非店舗型」商法で集客。

 返済期限が来ても資金繰りのつかない客に同じグループの別の業者を紹介、1人に対し10〜30店から融資させていた。梶山容疑者は金融関係者の間で「ヤミ金の帝王」と呼ばれていたという。

 警視庁によると、梶山容疑者は現在は五菱会(本部・静岡市)の組員ではないが、五菱会の前身の山口組系暴力団では幹部だった。松崎容疑者も同じ暴力団の組員だった。(08/06 03:10)

http://www.asahi.com/national/update/0806/007.html