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2003年08月05日(火) 14時53分

<アマメシバ>被害発表受け業者が商品を回収琉球新報

 県内で生産されている東南アジア原産の「アマメシバ」を粉末状にした健康食品を使用していた鹿児島県内の女性が気管支炎を発症した件で、県は5日、同商品の成分調査を実施するとともに、県内での健康障害の有無について情報収集を始めた。一方、商品を扱っている業者は商品の回収を進めている。しかし、アマメシバの健康食品と健康障害の因果関係が不明確で、業者は「このままでは大打撃を受けてしまう」と困惑している。
 県薬務衛生課は5日までにアマメシバ生産者を調査し、商品の成分を分析したが、薬などの添加物は確認されなかった。アマメシバと健康被害の因果関係が明確になっておらず、行政指導の対象とはなっていない。ただ食品衛生法に基づく表示で、生産者の住所などが明記されていなかったため、この点を注意した。
 健康被害が国内で1件確認されたことから、県は医師会を通じて県内病院で気管支炎の症状のある患者を診察した場合は、アマメシバとの関連を調べるよう協力を求めるほか、保健所に対しては県民から健康被害や関連情報があれば、県に報告するよう求めている。
 今回、問題となった商品「よこださん家のあまめしば」を昨年から扱っていた沖縄物産企業連合は、5日午前から商品の在庫確認と回収を始めた。また、県内外で「わしたショップ」を運営する沖縄県物産公社も同日、別の業者が製造する「アマメシバ」の類似商品を店頭から取り除いた。
 同商品を販売している浦添市内の業者は5日朝から県内外の消費者からの問い合わせに追われた。同社は「アマメシバの健康食品と気管支炎の因果関係ははっきりしていない。このような厚生労働省の発表と報道は困る。県内の生産者は大打撃を受けてしまう」と困惑していた。

◇ショック隠せぬ県内の生産農家
 アマメシバを粉末状にした健康食品で重症気管支炎を発症したとみられる事例が発生した件について、原材料を生産している沖縄県内の農家は「これまで具合が悪くなったという話は1度も聞いたことがなく、ショックだ」と話している。
 この農家は8年ほど前から生産を始めており、現在年間約5トンを生産しほとんどが加工用。原材料は乾燥して本土の加工業者に送り製品にして、県内の業者が販売しているという。
 農家は「無農薬、有機栽培で自信を持って作ってきた。もしなんらかの菌が出るなど病気との因果関係がはっきりして、改善すべきところがあるなら改善できるが、まだ何も分からないので対処のしようがない」ととまどっている様子。「健康になったという手紙はよくもらうが、逆の話は聞いたことがなくショック」とし、県内にはアマメシバの農家が30軒ほどあり「ほかも同様の気持ちだと思う」と話していた。(琉球新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030805-00000020-ryu-oki