「被害者ばかりが露出」加害者の人権の在り方に疑義鴻池氏が再び持論（東京新聞）

2003年07月17日(木) 00時00分

　鴻池祥肇防災担当相は十六日午後の衆院内閣委員会で、長崎市の男児誘拐殺人事件に関連し「いたいけな子どもを裸にしてわいせつ行為をし、突き落とす。子どもの権利条約があるからといってそのように対処しろと言われても（青少年問題の）担当としても承服しかねる」と述べた。

　共産党の春名眞章氏が「子どもの権利条約では、罪を犯した子どものプライバシー保護、確保が定められている」と指摘したのに対する答弁。

　鴻池氏は十一日、加害者の親を「打ち首にすればいい」と発言。その後、批判を受けて発言を撤回、陳謝したばかり。再び加害者側の人権の在り方を問題視したことで、論議を呼びそうだ。

　鴻池氏は、委員会で「子どもの権利条約は大事で、加害者の人権を守るというのは仕方ないかもしれないが、被害者ばかりが（テレビなどに）露出しているのに憤りを感じる」とこれまでの主張を展開。

　「戦後の教育はスローガンばかりが走って、人を殺してはいけないというのがなってないからこういう事態になった」とも述べ、戦後教育を厳しく批判。「加害者の人権を優先し、被害者の人権を後回しにするのは許されない」とあらためて強調した。

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