悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年07月17日(木) 00時00分

HIV感染血 高精度検査で「陰性」 東京新聞

 輸血用製剤の一部が肝炎ウイルスなどに感染している恐れがある問題で、エイズウイルス(HIV)感染者の献血した血液が日赤の高精度検査で「陰性」となり、適合血液として処理された例があったことが十六日、分かった。

 日赤が一九九九年、HIVや肝炎ウイルスの遺伝子の一部を増幅して調べる核酸増幅検査(NAT)を導入して以来、HIVのすり抜けが確認されたのは初めて。その血液は保管中に回収され、患者には使用されていない。

 日赤は「非常にまれでほとんどあり得ないケースだ」と話している。

 日赤が今年一月、主催したシンポジウムで報告した。それによると、この献血者は昨年、献血時のHIV抗体検査で陽性の疑いがあるとされ、二次検査のNATで感染が確定した。だが、その二週間前に献血した際は抗体検査、NATとも陰性で、適合血液とされていたことが分かった。

 通常のNATは五十人分をまとめて分析するが、確認のために個別に再度NATをした結果、微量のウイルスが検出された。その血液は日赤がまだ保管中で、すぐ回収したという。

 日赤は「世界最高水準のNAT導入以来、輸血によるHIV感染は一例もない」としている。しかし、NATでも感染直後はウイルスが微量で検出できない空白期間(HIVは十一日間)があり、その間にすり抜けた感染血液が患者に使用される恐れがある。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030717/mng_____sya_____009.shtml