2003年07月15日(火) 18時55分

自動車カバーに欠陥　和歌山のメーカー、責任認め男性に２５００万円　／宮城（毎日新聞）

　◇仙台高裁和解
　自動車カバーを装着する際、固定用フックが外れて目に当たり、視力低下などの障害を負ったのは製品に欠陥があったからだとして、仙台市青葉区の自営業の男性（５４）が自動車カバーメーカーに損害賠償を求めていた訴訟が１４日、仙台高裁で和解した。メーカーは製造物責任法（ＰＬ法）に基づく責任を全面的に認め、２５００万円の支払いに同意した。
　原告側弁護士によると、過失相殺ではなく、メーカーが全面的に過失を認めた例はほとんどないという。男性は９９年１月、自動車備品などの製造販売を手がける「サンピット」（現サンコー、和歌山県海南市）社製のカバーを軽乗用車にかぶせ、装着具合を確認しているうちに、車体に引っかけていた金属製フックが外れて左目を直撃。角膜裂傷や視力が１・０から０・０２に低下するなどの障害を負った。
　男性は、９９年１２月に仙台地裁に提訴。同社は「同製品は９万４０００個販売したが、ほかに苦情はない」などと反論したが、０１年２月に原告側勝訴の１審判決が言い渡され、同社が仙台高裁に控訴していた。【高橋昌紀】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030715-00000005-mai-l04