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2003年07月14日(月) 15時08分

オウム元幹部・土谷被告に死刑求刑産経新聞

 オウム真理教によるサリン製造の中心人物とされ、地下鉄、松本両サリンなど7事件で殺人、殺人ほう助などの罪に問われた元幹部、土谷正実被告(38)の論告求刑公判が14日、東京地裁(服部悟裁判長)で開かれ、検察側は死刑を求刑した。

 教団をめぐる一連の事件では、麻原彰晃被告(48)ら各地で起訴された192人のうち最後の求刑。土谷被告と同様、サリン製造役とされた元幹部、遠藤誠一被告(43)は東京地裁で求刑通り死刑判決を受け、控訴している。

 土谷被告の初公判は1995年11月で、土谷被告が弁護人を2回解任したことなどから審理が長期化。求刑までに約7年半を費やした。

 公判段階の当初は黙秘したが、今年2月の公判で行われた罪状認否では、サリンや猛毒のVXを製造したことを認める一方、麻原被告との共謀を否認。地下鉄事件について「自分が製造に関与したサリンがまかれたのかどうか疑問」と述べ、松本事件については「サリンはまかれていない」と主張した。

 土谷被告は麻原被告らの共犯とされた地下鉄事件(95年3月)や、ほう助犯とされた松本事件(94年6月)など11事件で起訴されたが、薬物密造など4事件は審理迅速化のため、起訴が取り消された。

 土谷被告は筑波大大学院化学研究科の博士課程在籍中に出家し、教団では「第二厚生省大臣」だった。

http://www.sankei.co.jp/news/030714/0714sha053.htm