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2003年07月11日(金) 00時00分

名古屋発 ネットドラマ放送中インターネット配信のドラマ「矢印計画」(写真下)に出演している(左から)藤島さん、森下さん、磯谷さん=名古屋市昭和区のゲット・ティーヴィーで朝日新聞・

演劇グループ「矢印計画」

地域の壁、ブロードバンドで破る


  東海地方で演劇活動をしている人たちが作ったグループ「矢印計画」制作の連続ドラマが、インターネットで放送されている。月1回、10〜15分。既に6話まで放送されており、無料とあって人気も出てきた。「全世界に向けての放送で、時代を先取りしたやり方だ」と張り切っているが、資金的には苦しい。「30話まで続けたいので支援を」と呼びかけている。

資金は苦戦、支援募る


  グループを作ったのは、森下さといさん(34)=名古屋市中川区=、磯谷忠さん(36)=西尾市=ら。いろんな劇に出ているが、なかなか名古屋という壁を破れない。そんな時、仲間でひらめいたのが、ここ数年急速に伸びているインターネットのブロードバンドだ。例えば、映画の予告編サイトなら、ファイルに保存する必要がなくすぐに見られる。

  「これを利用すれば、全国はもちろん世界中で見てもらえる」と、2年前にグループを結成。準備を始めた。

  ドラマはリストラされたサラリーマンが再就職して、自分を取り戻していく物語。ドラマの名前も「矢印計画」なら、ドラマに出てくる会社も「矢印計画」。矢印の付いた鉛筆のキャップが主力商品という会社を中心に話が進む。

  森下さんらのほか、藤島倫保(ともやす)さん(29)=豊田市=ら十数人が出演する。出演者自らが脚本から、監督、カメラマンまで務める。編集にはテレビ局関係者の協力も得た。音楽は知り合いのバンドに頼み、テレビ番組の制作などをするゲット・ティーヴィー(名古屋市昭和区)にインターネットへの配信を依頼。今年初めから放送が始まった。

  経費節減のため、オフィスでの撮影は岐阜県内の会社を好意で借りている。行きつけの喫茶店などもよくロケに使わせてもらう。

  それでも苦しい。

  このため、ドラマの会社にスポンサーの看板が出せないか、などを検討している。また、「こんなふうにドラマを進めたら面白いのでは」などのアイデアを募っている。

  視聴者の評価はさまざま。特に東京や大阪で見ている人が多く、「名古屋で作っているとは思わなかった」などの声や、「朝の連続テレビドラマみたいに、次を見たいと思わせる内容にすべきだ」という厳しいメールも届いたという。

  「いまテレビドラマが不振といわれるのは、スターを追っているだけだから。物語性を復活させたいという狙いもある。できれば舞台化もしたい」と磯谷さんはいう。

  ドラマ「矢印計画」のサイト(http://www.gettv.co.jp/)で、これまでの6作品が全部見られる。


(7/11近郊知多版、名古屋版)(7/11)

http://mytown.asahi.com/aichi/news01.asp?kiji=7596