2003年07月05日(土) 23時50分

＜新電電５社＞ＮＴＴ接続料値上げ認可の取り消し求め提訴へ　（毎日新聞）

　ＫＤＤＩなど新電電５社は５日、ＮＴＴ東日本と西日本の電話網を使う際の接続料値上げを総務省が認可したのは不当として、東京地裁に認可取り消しを求める行政訴訟を起こす方針を固めた。１７日までに提訴する見通し。同省から事業許可を受けている通信事業者が監督官庁を訴えるのは、国内では初のケースになる。

　提訴に踏み切るのはＫＤＤＩのほか、日本テレコム、パワードコム、英国系のケーブル・アンド・ワイヤレス（Ｃ＆Ｗ）、フュージョン・コミュニケーションズ。

　接続料はこれまで一貫して引き下げられてきたが、総務省は４月２２日、電話網の利用通信量の減少などを理由に、接続料を平均５％値上げするＮＴＴ東西両社からの約款変更申請を認可した。

　これに対して新電電側は「（値下げをめぐる）政策決定過程が不透明」（小野寺正ＫＤＤＩ社長）と反発。ＮＴＴの接続料値上げは新電電側のコスト増に直結するため、規制緩和を通じて料金値下げを進めてきた従来の競争政策にも逆行するとして、認可取り消しを求める行政訴訟に踏み切る方針を固めた。

　認可から３カ月以内に提訴しなければ時効となるため、１０日に５社の社長会を開き、提訴の最終確認をする。【伊藤一博】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030706-00000079-mai-soci