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2003年07月05日(土) 15時31分

<健康保険>「適正利用」呼びかけたら支払い2割減 整骨院など毎日新聞

 全国86の健康保険組合でつくる「保険者機能を推進する会」(代表世話人、肥田淳司・日本航空健康保険組合常務理事)が、患者に整骨院・接骨院の適正な保険利用を呼びかけたところ、保険支払額が半年足らずで約2割も減った。整骨院などをめぐっては、肩こりなど保険対象外でも別の病名を使う不正請求が多発している疑いがあり、国会でも適正化を求める指摘が出ている。

 整骨院などで保険が使えるのは、ねん挫や打撲などの外傷に限られる。同会会員の50組合が作る医療費適正化委員会は、それを説明する冊子約100万部を昨年12月から患者に配布。疑わしい請求は患者に内容の確認を続けてきた。

 その結果、昨年11月に50組合で計1億8938万円だった整骨院などへの保険支払額が、今年4月には計1億5669万円に減った。中には支払額が4分の1以下に減った組合もあった。

 同委員会によると、外傷とは関係のない腰痛や肩こりなどの患者が通院を控えたため減少したとみられる。ただ、▽手当てしたのは1カ所なのに3カ所分請求▽4カ所のけがで寝返りもできないとして往診料の請求があった患者が実際には歯科医に通院していた——など不自然な請求も見つかった。

 委員長の権藤紘一・明治生命健康保険組合常務理事は「整骨院などの医療費は増加の一途で、問題のある請求も多い。2割減では不十分で、さらに活動を続けていく」と話している。

 整骨院などへの保険支払額は医療保険全体では、90年度の1669億円から00年度には2748億円と1.65倍に増え、同じ期間の国民医療費の伸び(1.47倍)を上回っている。【鯨岡秀紀】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030705-00001073-mai-soci