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2003年07月04日(金) 20時49分

[なんとかしてや!]「ヤミ金問題」県司法書士会 知識と対応能力つけて /和歌山毎日新聞

 ヤミ金融は大きな社会問題として取り上げられています。この連載中にも、大阪府八尾市で夫婦と妻の兄の3人が、ヤミ金融の取り立てを苦に心中する悲惨な事件がありました。警察や弁護士、司法書士などがさまざまな対策を講じ、ヤミ金融対策法の立法化も求められています。
 一度手を出せば執ように債務者を追いつめるヤミ金融。最大の防御は「お金を借りない」ことなのですが、実際にはここ数年、多重債務を抱える人は増加する一方のようです。昨年1年間の全国の自己破産申し立て件数は20万件を超えました。91年に比べると約10倍になり、過去最高を更新。和歌山地裁にも01年だけで1340件の申し立てがありました。
 こうした現状を受け、県司法書士会は、社会に出る前に消費者意識を身につけてもらおうと、昨年から県内の高校3年生を対象に「高校生のための司法書士法律教室」を開いています。これまで5校で計7回、消費者教育の特別授業をし、生徒も参加した寸劇で悪徳商法の手口を紹介したり、保証人制度の説明などをしています。
 授業後にとるアンケートには「現実の話が聞けてよかった」などの感想が書かれ、金融トラブルの恐ろしさを知らない生徒は多いようです。
 講師を務める和歌山市三番丁の堀端望司法書士は「学生のうちから、トラブルに巻き込まれないための知識と対応できる能力を身につける必要がある」と訴えます。予備知識がないために、一見うまい話に乗ってしまったり、断れなくなることが多いといいます。
 ヤミ金融について実態をよく知ること。そして「借りないこと」。借りる人がいなければ、ヤミ金融も成り立ちません。悪質な業者をのさばらせないために、それこそが私たちにできる最も確実な対策と言えます。 =おわり
 【小林多美子】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030704-00000004-mai-l30