2003年07月04日(金) 00時00分
5億円横領で逮捕 常陽銀行の支店長代理 木片を札束に見せかける (東京新聞)
茨城県警は4日、常陽銀行(水戸市)の大みか支店(同県日立市)金庫から、約8カ月間に総額5億円を抜き取り着服したとして業務上横領の疑いで、同支店長代理兼業務係主任の相川淳容疑者(41)を逮捕した。
相川容疑者は、日用品店で1千万円の札束と同じ大きさに加工してもらった木片(厚さ約10センチ)を、金庫の奥に入れて犯行を隠ぺい。発覚時、金庫内では17個の木片が本物の札束の後ろから見つかった。
調べでは、相川容疑者は消費者金融などに数100万円の借金があり、昨年11月ごろ、金庫内の100万円で利息分を返済。競馬でもうけてその穴埋めをしようと今年6月ごろまで20数回、札束を抜き取っては競馬につぎ込み、計5億円を横領した疑い。
1回当たりの着服額は最高3千万円。毎週のように場外馬券場に行き、競馬1レースに200万〜300万円を使っていたという。
常陽銀行の内部調査で発覚。同行は4日付で相川容疑者を懲戒解雇にした。また渋谷勲頭取の報酬を2カ月間30%減額、大みか支店長を支店長代理に降格するなど、役職員計15人を処分した。
記者会見した鬼沢邦夫副頭取は「このような不祥事を起こし申し訳ない」と謝罪した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20030704/fls_____detail__038.shtml