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2003年07月03日(木) 23時01分

社保事務所かたり「口座番号教えて」…不審電話4千件読売新聞

 「年金の保険料を納め過ぎです。お返しするので勤務先や口座番号を教えてください」——などと、社会保険事務所の職員を装って個人情報を聞き出そうとする不審電話が、昨年度1年間に4000件近くに上ったことが、社会保険庁のまとめでわかった。

 同庁では「社会保険事務所が電話で個人情報を尋ねることはない」と注意を呼び掛けている。

 社保庁によると、不審電話は全国で相次いでいる。地元の社会保険事務所の職員を名乗る男や女が、「年金の加入期間を調査している」「ご主人の年金記録に不備がある」などと偽って、本人や家族の住所、勤務先、携帯電話番号などを聞いてくるという。

 不審電話を受けた人から社会保険事務所に問い合わせがあったケースなど、社保庁が確認できた分だけで、昨年度1年間に全国で3986件の不審電話があった。

 また、病院やホテルに、社会保険関連団体と似た名称の架空の団体から突然、数万円の請求書が届くなどの不審文書も32件あった。

 こうした不審電話や不審文書は4、5年前から各地で問題となり始めた。社保庁が集計を始めた1999年度以降の4年間の累計では、不審電話は1万3621件、不審文書は179件に上っている。

 不審電話について社保庁は、「個人情報が売買されている可能性がある」と推測するが、その動機や実態は不明。息子の連絡先を尋ねてきた不審電話に回答を拒否した人が、「息子の連絡先も分からないのか」と威圧的な態度で迫られるなど、最近は、脅迫めいた電話も増えている。

 社保庁によると「今のところ、金銭的な被害など実害が出たケースは聞いていない」という。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030703-00000015-yom-soci