2003年07月03日(木) 00時00分

「金融研究」に甲府商　経済感覚育成に期待（朝日新聞・）

　甲府市上今井の市立甲府商業高校（戸田勇次校長）は、県と県教委、日銀などで作る県金融広報委員会から金融教育研究校に委嘱された。委嘱期間は０５年３月まで。生徒らは２学期から、金融に関する情報を学ぶ。高校の研究校制度は今年度から全国的に始まったが、県内で委嘱されたのは同校が初めて。

　　カード破産やマルチ商法が社会問題化し、金融に関する正確な知識が若い世代にも求められるため、同委員会の上部組織・金融広報中央委員会（本部・東京）が高校生向けの金融教育研究校制度を今年度から設けた。

　　同校は１０２年の伝統がある商業高校。商品の仕入れから販売まで生徒が行う模擬デパートを企画したり、卒業前に金融の仕組みなどを教えたりしてきた。より深い知識を身につけてもらうため、県教委の働きかけで委嘱を受けた。

　　本格的な授業は２学期から。金融に関する教育を商業科目など通常の授業内容に組み込む。詳細は未定だが、卒業後に金融トラブルに巻き込まれないための教育を重視する。ビデオや書籍を通じて多重債務の悲惨さや保証人の責任、金を借りる際の基礎知識をおさえる。このほか株式、生命保険など金融商品の学習も考慮中だ。

　　同委員会は年間１５万円の補助金を出し、銀行員など金融の専門家を講師に派遣するなどして支援する。戸田校長は「時代の流れに敏感な経済人を育てるため、金融知識を今まで以上に生徒に身につけさせたい」と話した。

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http://mytown.asahi.com/yamanashi/news02.asp?kiji=5720