悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年07月02日(水) 15時59分

日ハム子会社が牛肉格付け偽装 販売差額1400万円朝日新聞

 日本ハムの全額出資子会社「日本フードパッカー」の諌早工場(長崎県諌早市)が、酪農家から持ちこまれた牛の格付けで、書類を偽造して和牛などに「格上げ」し、本来の価格より高値で日本ハムに売却していたことがわかった。工場の売り上げを増やすためで、格付けをする資格がない次長が不正工作をしていた。761頭、差額は約1400万円になる。農水省は、資格がない社員が不正な格付けをしていたのは問題として1日、調査を始めた。

 日本ハムによると、諌早工場にいた次長は00年9月から02年10月まで、酪農家から買い取ったり、引き取ったりした牛の4%にあたる761頭で、肉付きの程度や質を示す格付けで「C2」「C3」と評価した牛肉をそれぞれ「B2」「B3」に、書類上で格上げしていた。同様に、うち130頭を「交雑種」から「和牛」に変えていた。

 例えば02年10月8日、この次長は同工場で食肉処理した重さ439.4キロの乳用種を「C2」と評価し、酪農家に格付け明細書で通知した。一方で工場の端末を操作して、日本ハムに送る明細書を「B2」に改ざんしていた。

 同工場には格付けの資格を持つ社員がいたが、次長が赴任してからは担当から外されたという。次長は社内調査に対して「売り上げを増やすため、やった」と答えているという。

 関係者によると、交雑種から和牛にすることで肉1キロあたり100〜150円、C等級からB等級に格上げすることで肉1キロあたり20〜50円程度高くなるという。日本ハムは、本来の価格より約1400万円余分に支払った計算になるという。同社は「和牛に変えられた交雑種の肉が店頭で、実際に和牛と表示されて売られたかどうかは追跡調査できない。価格に転嫁された可能性についても何とも言えない」と説明している。

 日本ハムは今年3月、次長を別の子会社の部長に異動させ、5月に譴責(けんせき)処分にした。また7月1日付で工場長を日本フードパッカー管理本部付にした。近く日本フードパッカーに対して損害約1400万円を賠償するよう求め、2人に対してもあらためて処分をするという。

 日本ハムの三輪孝之国内食肉事業部長は「格付けの資格がない者が、不正なことをして恥ずかしい限り。日本ハムが被害者という内々の問題だったので、当時は詳しい調査をしていなかった」と話している。(07/02 15:06)

http://www.asahi.com/national/update/0702/014.html