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2003年07月02日(水) 03時31分

<名簿屋>ヤミ金多重債務者名簿明らかに 広島県警毎日新聞

 「本人ノイローゼ」「(開き直る性格なので)自殺したくなるまで追い込め」——。ヤミ金業者の取り立てを助けたとして、広島県警が摘発した名簿販売会社の多重債務者名簿には、記載者の精神状態や、性格を把握した上での取り立て方法などが詳細に書かれていたことが1日、分かった。県警は、名簿屋が名簿を販売してはヤミ金業者から新たな情報を得て、個人情報を膨らませていたとみて調べている。

 県警は6月26日、東京都目黒区の名簿販売会社「アルフデータ」会長、岡博英容疑者(26)ら同社の役員と社員計3人を、出資法違反(高金利)ほう助の疑いで逮捕。調べでは、同社は約320のヤミ金融業者に、名簿を1人当たり平均約70円で販売、昨年度は約5億円を売り上げたという。延べ約6万人分に及ぶ名簿も押収している。

 名簿には多重債務者の消費者金融からの借り入れ状況と、住所、電話番号、銀行口座のほか、勤務先の電話番号、子どもが通う学校の名前などのデータもあった。

 備考欄には、精神状態の記述のほか、効果的な取り立て方法も書き添えていた。以前に、ヤミ金業者が手を焼いたとみられる栃木県の多重債務者の欄には「自殺したくなるまで追い込め」。宮城県の債務者の欄には、業者が子どもの学校に「○○(子どもの名前)を出せ」などと電話をし、「学校の校長、教頭も追い込んだ」と書くなど、名簿の新規購入者の参考になるようにしていた。

 調べに対し、岡容疑者らは「質の良い名簿を作ればもうかると思った」と話し、業者側も「アルフ社のデータは良かった」と証言しているという。

 県警の菊沢信夫・生活環境課長は「名簿屋を結節点としたヤミ金の情報交換組織が形成されているのが分かった。全容解明を急ぎたい」と話している。【遠藤孝康】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030702-00000112-mai-soci