2003年07月02日(水) 20時53分

税務職員装い電話　家族の勤務先など聞く　６月に４件発生、県が注意呼びかけ　／岡山（毎日新聞）

　県の税務職員を装って電話し、「税金を還付する」とうそをつき、家族の勤務先や電話番号などを聞き出そうとする悪質な事例が相次いでいることが、１日分かった。県に報告されただけでも６月に４件あった。県税務課がこのような問い合わせをすることはないといい、個人情報を悪用される恐れもあり、同課は「むやみに答えないでほしい」と注意を呼び掛けている。
　報告があったのは倉敷、玉野、笠岡市、金光町の住民からで、２件の電話は男の声（２件は不明）。「県のワタナベ」と名乗ったり、「県税」「課税管理課」「税務課」の所属部署を告げたという。県に税務課はあるが、他の課名はない。
　１９日に笠岡市民から県に報告されたケースでは、「息子さんの連絡先を教えてほしい」と電話が入り、「息子に後で連絡させる」と言うと「すぐ教えろ」とすごまれ、「どうして言えないのか。警察に訴えるぞ」と脅された。また同日、倉敷市民からの報告では、「県課税管理課のワタナベ」と名乗る男性から「息子さんはどこに勤めているのか」と聞かれ、相手の所属等を再確認しようとすると、「裁判にかけてもいいのか」と荒っぽい口調で言われたという。
　県税務課によると、納税者に電話をかけるのは、提出を受けた申告書類の内容確認や納期限が過ぎた際の督促などに限られるという。　【山本芳博】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030702-00000002-mai-l33