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2003年07月01日(火) 08時33分

<集団婦女暴行>被害女性撮影も 「同様のこと繰り返していた」毎日新聞

 大学生5人による集団婦女暴行事件で、早稲田大2年、和田真一郎容疑者(28)の自宅に、暴行現場で撮られた女性の写真が複数あったことが分かった。和田容疑者と日本大3年、藤村翔容疑者(21)は「同様のことを過去に繰り返していた」と供述。警視庁麻布署には約10人の女性から被害相談が寄せられており、捜査1課と同署は余罪を追及している。東京地検は30日、5人のうち先に逮捕した両容疑者を準婦女暴行罪で起訴した。

 調べでは、和田被告はイベントサークル「スーパーフリー」代表で、藤村被告ら4人もサークルのスタッフ。写真の暴行現場は、和田被告の3LDKの自宅マンションが多かった。同課は、被害女性が警察に訴えないようにするため撮影した疑いがあるとみている。

 スーパーフリーのホームページ(現在は閉鎖)に掲載されたスタッフは和田被告ら21人。活動の中心は毎月末に有名クラブを貸し切りにしたダンスパーティーだった。元スタッフの学生は「2次会で酔いつぶれた女性を和田被告の自宅などに誘い、暴行を繰り返した」と証言。「問題になりそうになると金で示談にした」とも話している。

 両被告は5月18日夜、東京都港区六本木5の雑居ビル12階の居酒屋で女子大生(20)を泥酔させ、11階のエレベーターフロアーで暴行したとして起訴された。和田被告は「ガードの甘い女の子を泥酔させ、外に連れ出した者に(暴行の)優先権があった。今回は藤村被告が最初だった」と供述。短時間で酔わせるため、アルコール度数の高い洋酒を混ぜて飲ませることもあったという。

 和田被告はスーパーフリーを有限会社として自宅住所に登記。スタッフはチケット販売実績に応じ「1軍」「2軍」「ボーイズ」とランク分けされ、上位のスタッフはチケット代のキックバックも多かったという。

 スーパーフリーは82年設立。早大広報室によると、00年4月に大学の承認サークルとなったが、他大学から「無許可で大量のビラをまいている」との抗議が相次ぎ、02年4月、承認を取り消され、今回の事件発覚後に解散した。01年3月の退官まで顧問だった名誉教授は「学生ミュージシャンを世に出すイベントの企画ということで顧問を引き受けたが、だまされた気持ちだ」と悔やむ。

 和田被告は中央大を中退し、94年に早大政経学部に入学。01年に学費未納で退学し、翌年、第2文学部に再入学した。早大広報室は「こうした活動に学生証が必要だったのだろう」と話している。【草野和彦、川辺康広、長谷川豊】

 東京都内の私立大1年の女性、Aさん(18)は「私も危なかった。被害を届けた女性は偉いと思う」と話した。自らもスーパーフリーの集まりで被害に遭いかけた経験があった。

 Aさんは4月に六本木のクラブで開かれたパーティーに友人2人と参加した。上京したばかりで「有名クラブに行ってみたかった」。チケット代4000円。1000人を超える男女が約4時間、大音量の音楽に合わせ体を揺らしていた。和田被告が「どんどんナンパしてください」とマイクで叫んでいた。

 居酒屋での2次会。5月の事件の舞台となった店だった。いくつかの個室に分かれ、計100人前後いた。Aさんの部屋には約30人の女性と、黒スーツ姿の男性が数人。男性は自分は飲まず、「アイアイ」という掛け声で、次々と女性に「一気飲み」させていた。

 酔ったAさんがトイレから戻る途中、黒スーツの男性がいきなり抱きついてきた。「やめて下さい」。男性はじろじろ見た後、部屋に戻った。

 酔いつぶれた女性と一緒に男性が次々と消えて行く。そばにいた女性が「これ以上飲んだら危ないよ。分かるでしょ」と教えてくれた。友人2人と急いで帰宅した。

 後日、メンバーの男性に呼び出され「パーティー券を売ってほしい」と、20〜30枚を渡された。「暴力団がついているから、困ったことがあれば何でも言って」と言われたが、怖くなって携帯電話の番号を変えた。

 「やっぱり彼らはやっていたのかと思った。でもこれほどとは。信じられない」と話した。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00000186-mai-soci