悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年07月01日(火) 16時31分

<ヤマト荷物爆発>ネット社会の”闇” 規制すり抜け毎日新聞

 インターネットを舞台にした事件が、また——。静岡県裾野市の宅配便集配所で起こった手荷物の爆発事件は、ネットを通じた不発弾などの販売が原因だったことが分かった。違法な商品の販売は規制されているはずのネットオークションの暗部が改めて浮かび上がった。

 静岡県警の調べで爆発物が出品されていたというオークションを主催しているインターネットの運営会社は、ネット上で「銃器、弾薬あるいは主として武器として使用される目的を持つ商品」を、「禁止出品物」としていた。にもかかわらず、この規定をすり抜けて、弾薬がネットオークションにかけられていたことになる。この運営会社は毎日新聞の取材に「この爆発物は出品されていたかどうか確認していない」と述べた。

 ネットに詳しい関係者によると、法で規制されている銃など武器類や違法な薬などの販売は禁止されているが、例えばモデルガンとして出品されたものの真贋(しんがん)を保証するものは何もなく、何が売られていても不思議ではない状態だと言う。また、出品されたものが合法的なものであっても、出品者と落札者の間のその後の取引は直接メールで行われることから、その際に出品者が非合法なものの売買を持ちかけるケースもあるという。関係者は「ネットオークションを通じて闇の取引が成立する場合もある。ネット以外では市場として成り立たないものでも、ネット上では市場ができてしまう」と話している。

 ネットのオークションでは銃や薬物などが売り出される事件が後を絶たない。関係者によると、常時数十万点ある出品のすべてをネット運営者が監視するのは困難なのが実情という。

 00年には福島県の男性が回転式けん銃1丁をオークションに出品、利用者からの通報を受けた警視庁の捜査員が落札し、銃を押収する事件があった。

 改造すれば実射が可能なモデルガン、偽造された警察手帳などが出品されたこともある。茨城県警の警察官は、廃棄処分となった警察官の制服を持ち出し、ネットのオークションに出品していたことが01年に発覚した。

 また、埼玉県警は00年に架空口座を販売したとして、「口座屋」と呼ばれるグループを摘発。同年には向精神薬をネットで売り出した男性が逮捕される事件もあった。先月28日には皇居内の通行証が持ち出され、オークションで売り出されていたことも発覚した。

 ネット先進国のアメリカでは99年にオークションで腎臓が出品され、6億円以上の値がついた。過去にはミサイルが売りに出されたこともあるという。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00001081-mai-soci