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2003年07月01日(火) 16時23分

ケータイで本複写!書店で横行、マナー違反読売新聞

 カメラ付き携帯の普及で、書店で立ち読みした雑誌や本のページを撮影、本を買わずに情報だけを手に入れる客のマナー違反が横行している。「売り上げにも響く」と書店では悲鳴を上げており、日本雑誌協会(東京)と携帯電話の事業者団体「電気通信事業者協会」(同)は1日から、マナーを守るよう呼びかけるキャンペーンを始めた。

 撮影されることが多いのは、レストランガイドやコンサート情報などが載った情報誌。立ち読みをしていて興味があったり、必要な記事があったりすると、その部分だけを撮影、そのまま店を出るという。

 こうした客の行為は、カメラ付き携帯が広がった1年ほど前から目立つようになった。東京都内のある書店店主は「写真を撮っているのか、携帯メールを送っているのか判別できず、注意もしにくい。ただでさえ売り上げが伸び悩んでいるのに」と困惑を隠せない。

 東京都書店商業組合では今年2月、「店内での携帯電話の使用はご遠慮下さい」と書かれたステッカー約4000枚を作成、会員に配った。しかし、雑誌を撮影する客が後を絶たないため、日本雑誌協会では1日からの「雑誌愛読月間」に合わせ、電気通信事業者協会と連携して「マガ人はマナーを守る」をキャッチフレーズに、キャンペーンを行うことになった。

 「情報を記録することはご遠慮ください」などと呼びかけるポスターを約3万3000枚用意。全国の書店で張ってもらい、消費者に注意を喚起する。

 日本雑誌協会の勝見亮助専務理事は「一部の情報だけを撮影して持ち帰るのはマナー違反」と言う。

 カメラ付き携帯はJ—フォンが2000年11月に発売以来、急速に普及。同社では契約台数全体の約7割を占める約1000万台を超え、NTTドコモでも1000万台を突破している。

 一方で、女性のスカートの中を盗撮して男性が逮捕されたり、書類送検されたりする事件が各地で相次いでいるほか、美術館内で作品を撮影するなど、使用者のマナーの悪さも指摘されている。

 作家の吉永みち子さんは「カメラ付き携帯の便利さが、新たな不便さを生むという皮肉な事態。みんなが自分に都合のいいようにしか考えないという風潮も原因なのでは」と話している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00000006-yom-soci