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2003年07月01日(火) 10時13分

<ヤマト荷物爆発>発送した自動車板金工を逮捕 静岡県警毎日新聞

 30日午後9時ごろ、静岡県裾野市今里のヤマト運輸新静岡主管支店で、荷物の仕分け中に、荷物が突然爆発し、同県沼津市東原、男性アルバイト、内田卓也さん(20)が顔や手などを負傷した。同県警沼津署は1日朝、インターネットで知り合った人に不発弾やてき弾を発送していた同県富士市伝法、自動車板金工、小谷典久容疑者(32)を火薬取締法違反(不法所持)の疑いで逮捕し、自宅などを家宅捜索した。

 沼津署の調べでは、小谷容疑者は約10年前から銃、砲弾類に興味をもち、最近はインターネットのオークションに集めた銃弾を出品し、希望者に売っていた。爆発したのもそうした荷物の一つで、愛知県に向けて送った荷物の一つが爆発したと見られる。今回、小谷容疑者は「衣類など」の名目で荷物を約10個発送しており、県警はすでに同主幹支店を出発した荷物もあったため、トラックを一時停車させ、小谷容疑者名の荷物をすべて回収した。

 爆発は建物1階の仕分け場で起こり、高さ約30センチの大きさの段ボール箱が原型をとどめないほどこなごなになっていた。爆発した荷物から半径約10メートルにわたって円筒形などの金属片が飛び散り、火薬臭が充満した。通報を受けた同県警爆発物処理班と陸上自衛隊が処理にあたり、銃弾約50発を現場から回収した。

 ヤマト運輸静岡中央営業所などによると、同支店は沼津市など同県東部地方に届いたり、この地域から集められて各地に発送される荷物を仕分けする物流拠点。地上3階地下2階の建物で、1階部分が仕分け場になっており、現在は中元シーズンのためアルバイトを雇って24時間態勢で作業をしている。爆発時も100人以上が作業していた。

 爆発の瞬間を偶然目撃したトラック運転手(32)は「段ボール箱から青い火が出た瞬間に、タイヤの破裂音のような音がして爆発し、火薬のにおいが充満した」と語った。沼津市内の病院に搬送された内田さんは、顔などに無数の傷があるが、意識はあり、命に別条ないという。

【古関俊樹】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030701-00001014-mai-soci