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週刊誌や新聞に「テロリスト」などと書かれ、名誉を傷つけられたとして、イタリアから日本に帰化した男性が朝日新聞社や小学館などに総額２０００万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が３０日、東京地裁であった。福田剛久裁判長は名誉棄損を認め、計３００万円の支払いを命じた。
訴えたのは、波元路伊（はーげん・ろい）氏（５５）＝旧名デルフォ・ゾルジ氏。
判決が命じたそれぞれの支払額は、朝日新聞社（アエラ）に５０万円▽小学館（サピオ）と執筆者に１５０万円▽毎日新聞社（同紙とサンデー毎日）に７０万円▽新潮社（フォーカス）に３０万円。
問題になったのは、各社が００年４月〜同年６月にかけて掲載した記事。
波元氏に対しては、イタリアのミラノ地裁が０１年６月、終身刑の判決を言い渡している。６９年にミラノで起きた１６人死亡の銀行爆破事件に関与したと認めたためだ。しかし、この事件について福田裁判長は、一審で有罪だった複数の共犯者が上級審で逆転無罪を受けて確定したことを重視。無罪を主張して控訴した波元氏の判決が上級審で変更される可能性があるとし、「追及を逃れるために不正に日本国籍を取得したとも認められない」と判断した。
＜朝日新聞社広報部の話＞ 主張が認められず残念だ。判決をよく読んで対応を検討したい。
＜小学館サピオ編集部の話＞ 納得しがたい判決で、控訴を検討する。
＜毎日新聞社社長室広報担当の話＞ 残念な結論だ。判決文を詳細に検討して対応したい。
＜新潮社の話＞ 判決文を見て控訴するかどうか検討する。
(06/30 19:32)