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2003年06月29日(日) 00時00分

突発性食物アレルギー 子供は卵、大人は小麦1位 厚労省研究班調査 東京新聞

 食べ物が原因で一時間以内にじんましんなどの症状を起こす「即時型食物アレルギー」で医療機関に受診する患者の八割近くが六歳以下の乳幼児で、大人も含めた患者の十人に一人が命にかかわるショック症状に陥ることが二十八日、厚生労働省研究班の全国調査で明らかになった。

 大規模な臨床調査は初めて。乳幼児の原因食品のトップは卵、成人になると小麦、果物、魚が上位を占め、年代ごとの違いが顕著に現れた。厚労省は、調査結果を基に食品衛生法に基づく表示対象品目を再検討する。

 調査の中心となった今井孝成昭和大講師(小児科)は「専門医でないと食べ物が原因と気付かない場合があり、診断、治療態勢の整備が必要」と話している。

 研究班は二〇〇一−〇二年にかけ、専門医ら約二千人を通じて全都道府県から集めた三千八百四十人分の症例を分析した。

 年代別ではゼロ歳児が最も多い千二百五十九人(32・8%)で、六歳以下が全体の77・7%を占めた。年齢が上がるにつれて患者数は減るが、これまでごく少ないとみられていた二十歳以上の発症者も三百六十四人(9・5%)いた。

 原因食品の上位は、卵38・3%、乳製品15・9%、小麦8・0%の順。年代別にみると、これらの割合は年齢が上がると減り、二十歳以上では小麦、果物、魚、エビ、そばが上位に並んだ。果物の内訳ではキウイフルーツやバナナ、魚はサバ、サケなどが多かった。

 症状は、じんましんなどの皮膚症状が88・7%と最も多く、ほかはぜんそく、唇のはれ、下痢など。死者はいなかったが、意識障害などを伴うショック症状が出た人が四百十八人(10・9%)いた。

◆メモ

 即時型食物アレルギー

 食べ物に含まれるタンパク質が原因で、食べてから短時間に発疹(ほっしん)、呼吸困難などの症状が出るアレルギー反応。半日から1日後に、主に皮膚症状がゆっくりと現れる「遅延型」と区別される。即時型は症状が重く、意識障害、血圧低下を伴うショック状態に陥ることがあり、国内では、そばアレルギーによる死者が複数報告されている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030629/mng_____sya_____008.shtml

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