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2003年06月28日(土) 14時43分

集団暴行・早大サークル、悪らつな「役割分担」読売新聞

 早大2年の和田真一郎容疑者(28)ら5人が警視庁に婦女暴行容疑で逮捕された同大のサークル「スーパーフリー」(今月22日に解散)は、名古屋や大阪など全国に5支部を置き、2000人規模のパーティーを毎月のように開いていた。

 学生たちには「スーフリ」の名で有名で、同庁の事情聴取に「危険だと聞いたけれど、楽しかった」と答えた女子大生もいた。捜査員は「事件発覚まで被害の相談がなかったのが不思議なくらい」と首をかしげる。

 スタッフや参加した女子大生の話では、「スーパーフリー」のパーティーは、入り口でスーツ姿のスタッフが丁重に出迎え、受付の係が気に入った女性を見つけると、代表の和田容疑者らが陣取る「VIPルーム」へと案内していた。

 東京で開かれたパーティーに参加した女子短大生(19)は、「男の人に次々と声をかけられた。目的はほとんど女性探しだった」と話した。

 パーティーチケットの販売にはノルマがあり、スタッフは実績に応じて「ボーイズ」「2軍」「1軍」などと3階級に分けられていた。上の者は「上司」と呼び、上下関係も厳しかった。あるスタッフは「チケットのノルマが達成できず、和田代表に殴られた」、別のスタッフは「関西でも女性への暴行があった」と話した。

 パーティーの後には決まって2次会が用意され、女子大生らに参加を呼びかける「声かけ役」、女性を酔わせる「飲ませ役」、女性を一緒に来た友人と引き離す「分断役」など、細かく役割が分かれていた。

 2次会などでは、狙いをつけた女性のグラスに強いウオツカを混入することもよくあり、女性が酔うと「介抱」と称し、外に連れ出して暴行していたという。あるスタッフは「和田代表らは集団暴行を『チームワーク』と呼んで悪びれなかった。いつか捕まると思っていた」と話した。

 「スーパーフリー」は、1982年に同大で結成され、和田容疑者は95年ごろから代表を務めていた。

 和田容疑者は1994年に同大政経学部に入学したが、2000年3月に学費未納で退学。2002年にになって同大第二文学部に再入学していた。

 スーパーフリーには、早大のほか、国立大や、有名私大の学生が加わり、学生のイベントサークルでは突出した存在として知られていたという。

 一方、和田容疑者ら3人が逮捕された早大には、連日、メールや電話で抗議が殺到、多い日には100件を超しているという。

 大学側はこの20日、「このような反社会的事件に対し厳しい姿勢で臨む」との文書を掲示。23日には学生ら約5万人に対し、「学生としての品位を守り、大学に協力していただきたい」と、学生部長名のメールを送った。

 ◆一部容疑者、暴行認める◆

 警視庁麻布署に逮捕された和田容疑者ら5人は、当初は「合意のうえだった」などと容疑を否認していたが、一部が最近になって「集団で暴行しました」などと容疑を認め始めた。

 同署は、集団暴行事件は「スーパーフリー」幹部らによる組織的な犯行とみて、捜査1課から性犯罪などを専門に扱う捜査員の応援を受け、取り調べを続けている。同署には、5人の逮捕容疑とは別に十数件の相談が寄せられており、同署は余罪についても捜査する方針だ。

 ◆「スーパーフリー」の集団暴行事件 「スーパーフリー」代表で早大2年の和田真一郎容疑者ら早大生3人と、学習院大、日大の学生計5人が、先月18日夜、東京・六本木の雑居ビル内で女子大生に乱暴したとして、婦女暴行容疑で逮捕された。2次会の席で、酒に酔った女子大生を「介抱する」と言って店外に連れ出し、階段の踊り場で暴行していたという。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030628-00000105-yom-soci

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