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2003年06月26日(木) 08時51分

<リピーター医師>免許取り消しも 厚労省、年内にも初諮問毎日新聞

 厚生労働省は医療ミスを繰り返す「リピーター」医師について、悪質な場合は医師免許を取り消す方針を決めた。篠崎英夫・医政局長は毎日新聞の取材に「リピーター医師を減らすことが医療への信頼回復につながる」と述べた。医療ミスを理由に医師免許をはく奪したケースは過去になく、年内にも医道審議会に初の処分を諮問する。医道審のあり方についても、メンバーが医師や厚労省関係者に偏っているとの批判を受けて厚労省OBを委員から外すなどの改革に取り組む。

 ここ数年、リピーター医師による被害が社会問題化し、医療不信の大きな原因となっている。今年1月には、リピーター医師を放置してきたとして、被害者らが国の責任を問う国家賠償訴訟も起こした。

 厚労省は昨年12月、医療ミスで刑事罰が確定した医師だけでなく、民事裁判でミスが認定された場合も行政処分の対象とする方針を打ち出したが、新聞報道以外に実態を把握する手だてがなかった。このため今年度以降、患者らの相談に応じる目的で都道府県や政令市などに新設される「医療安全支援センター」で、リピーター医師を含めた医療ミスの情報を集める。

 また、患者や家族から医道審への処分申し立ても増えることが予想されるため、事務局として7月1日付でスタッフ5人程度の「医師資質向上対策室」(仮称)を発足させる。リピーター医師の具体的な処分基準は、研究委託を受けた木村光江・東京都立大教授(刑法)が取りまとめる。

 医道審の委員(10人)についても、今年5月で任期切れとなった厚労省OBの委員2人に代え、法律学者やマスコミ関係者を選任する方向で検討し、医道審の開催回数も現在の年2回から4回程度に増やす意向だ。厚労省は7月下旬に開く次回の医道審でこれらの対策への了解を得る。

 篠崎医政局長は「リピーター医師への処分を最優先させなければ、国民の理解を得られないと判断した」と話した。厚労省はこれまで刑事事件で罰金刑以上が確定するか、診療報酬の不正請求があった医師に限って、免許取り消しや医業停止などの行政処分を医道審に諮問し、医道審の答申を受けて厚労相が処分してきた。【江刺正嘉、青島顕】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030626-00000148-mai-soci

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