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2003年06月26日(木) 22時04分

開頭手術や治療に過失と病院などに7270万円賠償命令朝日新聞

 社会保険小倉記念病院(北九州市小倉北区)で92年、脳腫瘍(しゅよう)の開頭手術を受けた後死亡した高校2年の女子生徒(当時17)の両親が、病院を経営する社会福祉法人朝日新聞厚生文化事業団と当時の主治医に7300万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁小倉支部は26日、約7270万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 杉本正樹裁判長は「未確定で不十分な病状把握を前提に開頭手術を選んだ。正確な病状や他の治療方法の説明があれば、原告らが手術に同意しなかった可能性は多分にあり、少女が死亡することもなかった」などと指摘。開頭手術の選択・決定や手術後起きた脳梗塞(こうそく)の治療に主治医の過失があったと認定した。事業団には主治医の使用者責任があるとした。

 訴えたのは福岡県宗像市の医師夫妻。少女は視野が狭くなったため92年6月に入院、7月に腫瘍摘出手術を受けた。しかし直後に脳梗塞が起き、約1カ月後の転院後に死亡した。両親は93年10月に提訴した。

 主文朗読に先立って、杉本裁判長は「一審判決までに10年の歳月を要した。謹んで遺憾の意を表明したい」と異例の言葉を述べた。

 原告の母親の話——医療行為の内容を患者に説明できる勇気とマナーが医療者には必要だということを示した判決です。娘の死は無駄ではなかった。

 伴敏彦・小倉記念病院長の話——改めてご冥福をお祈りします。判決は当院にとって厳しい。判決をよく検討して対応したい。

(06/26 22:03)

http://www.asahi.com/national/update/0626/046.html

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