県内９０００件を突破　自己破産申し立て（神戸新聞）

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2003年06月26日(木) 00時00分

　長引く不況の影響で、兵庫県内の昨年の自己破産の申立件数が初めて九千件を突破、過去最高を記録したことが二十五日、神戸地裁の調べで分かった。同地裁は二十七日から月一回、多重債務に悩む人たちを対象にした説明会開催を始める。裁判所による多重債務の定期的な説明会は異例。

　同地裁の調べでは、管内における〇二年の自己破産申立件数は、前年度を二千五百七十件上回る九千四百六十六件。バブル経済の崩壊の兆しが表れた一九九〇年の約二十倍を記録した。

　同地裁には、多い日には三十人以上が相談に来庁。消費者金融から借金を重ねた後、法外な利息を取る「ヤミ金融業者」から金を借り、対応に悩む人からの相談が増えているという。

　多重債務の法的手続きは、債務状況によって「特定調停」や「自己破産」などに分類されて担当窓口が異なる。予備知識がなければ、窓口で債務状況を何度も説明しなければならない。そこで、相談者の負担軽減と相談業務効率化のため説明会を開くことにした。

　二十七日の説明会では破産、調停の担当書記官が法的手続きを説明、自己破産と特定調停に分かれて、申立書の作成方法などを学ぶ。午後一時半—四時まで。問い合わせは同地裁総務課ＴＥＬ０７８・３４１・７５２１（内線２１００）。