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2003年06月25日(水) 00時00分

硫酸ピッチ大量放置 危険な状態 不安募る化学防護服に身を包んで、硫酸ピッチの検証のため建物に入る捜査員=富士宮市で朝日新聞・

  人体に有害な硫酸ピッチが入ったドラム缶が富士宮市大中里の住宅街で大量に見つかった問題で、地元住民に不安が広がっている。富士宮署は24日午後、ドラム缶が無許可で保管されていた建物を、産業廃棄物処理法違反容疑で現場検証した。気温の上昇に伴って有害な亜硫酸ガスを発生する恐れがあり、安全のため約100メートル以内の約40世帯の住民を午後1時から2時間、自宅から避難させ、捜査員は化学防護服に身を包んで作業した。

 現場検証 防護服で/100メートル内の住民一時避難

  有毒ガスから身を守る防護服は8着を用意した。県内ではこれまで、実際に着用する機会はほとんどなく、東名高速のタンクローリーの横転事故で使って以来という。

  通気性が悪く、長時間の作業が難しいうえに、ドイツ製でサイズが大きく、手を細かく動かすような作業は苦手。このため同署員と県警機動隊員ら20人が、8人ずつ15〜20分交代で作業した。

  この日の検証でドラム缶の数は約470本と分かった。4カ所からサンプルを抽出、分析する。ドラム缶がどんなルートで住宅街に運ばれ、無許可で保管されたかについて、同署は県内の元の建物所有者や、倉庫を借りた埼玉県内の男性らから事情を聴いている。

  検証の間、病人やお年寄り10人は近くの区民会館に避難した。買い物で時間をつぶしたという主婦(49)は「家にいると余り強い濃度の(亜硫酸)ガスは感じないけれど、これから暑くなると心配。日ごとに怖い思いがふくらんでくる」と話した。

  一方、同市の対策本部は、22日に配ったチラシには「現状では安全です」との記述もあったが、その後、「消石灰による中和は応急措置にすぎず、亜硫酸ガスを吸うと目やのどの痛み、気管支炎などの炎症を起こすこともあり得る」と、注意を呼びかける内容に変えたチラシを配り直した。


 富士宮市長ら「早く撤去を」県庁訪れ要請

  富士宮市の小室直義市長や地元選出県議ら6人が24日午後、県庁を訪れ、硫酸ピッチ無許可保管事件の経緯などを記した報告書や、地元の住民に配った資料を県に提出した上で、鈴木雅近副知事に「硫酸ピッチの一日も早い撤去を」と要請した。

  鈴木副知事は「県職員を現場に派遣した。至急、対応を考える」と答えた。




(6/25)

http://mytown.asahi.com/shizuoka/news01.asp?kiji=9270

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