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2003年06月25日(水) 23時31分

「スーフリ危ない、でも楽しい」 早大サークル強姦事件朝日新聞

 強姦(ごうかん)の疑いで代表の和田真一郎容疑者(28)らが逮捕された早稲田大学のサークル「スーパーフリー」は、「スーフリ」の名で学内外に広く知られたサークルだった。学生の間では「2次会で飲まされて男の子に狙われる」といううわさが広まる一方で、参加した学生たちはイベントの盛り上がりに酔いしれた。容疑者たちはいずれも否認しているというが、警察には新たな被害の相談も寄せられている。

 22日、東京・六本木の有名クラブで開かれる予定だったイベントは中止になった。チケットを払い戻しに来た学生に謝罪文が配られた。

 「事件への反省をふまえ、サークルは解散させていただきます。長い間本当にありがとう」

 スーフリは82年に活動を始め、最近は毎月のように1000人、2000人規模のクラブイベントを開いてきた。参加費は3000〜5000円程度だったという。ほかの同種サークルが衰退する中、名古屋や大阪に支部を構える飛び抜けた存在だった。

 代表の和田真一郎容疑者(28)は別の大学を経て94年に早大に入学。翌年から代表を続けている。00年3月に退学になったが、02年、同大第二文学部に再入学した。イベント企画から経理まで一切を仕切る「カリスマ的な存在」(あるメンバー)だった。

 短大1年の女子学生(18)はこの4月から同級生と毎回参加した。「大学生になったからクラブに行ってみたかったし、出会いも期待した」

 行ってみて驚いた。薄暗い会場は超満員。流行のポップスが大音量で流れ、きらびやかな照明が回る。ステージ上のスーフリのメンバーをまねて踊った。4時間があっという間に過ぎた。

 「みんなとの一体感が気持ちよかった。生まれて初めての衝撃だった」

 会場を出ると、2次会に誘われた。「気をつけた方がいい」と聞いていたが、メンバーと話したくて参加した。会場の居酒屋には男女200人ほど。中には酔いつぶれていた女の子もいた。

 元メンバーの早大生(20)は昨年春、逮捕されたメンバーから誘われて入った。「女と金には困らない」「撃てる(セックスできる)よ」と言われたのを覚えている。

 イベントの運営は楽しかったが、飲み会で幹部メンバーが目を付けた女の子にゲームを装って酒を飲ませるのがいやだった。友人の女子学生がひどい目に遭ったと聞き、数カ月でやめた。

 「いつか捕まると思ってた」と、関西支部の元メンバーの私大2年生(19)は突き放すように話した。大阪のイベントを手伝いに来た和田容疑者らは、「おれたちは何でもできるんだ」という態度だったという。

 2次会や3次会で女の子を酔わせ、介抱するふりをしてトイレに連れ込み、3、4人でもてあそぶのが常態化していたとこの学生は振り返る。関西メンバーの間では「やめさせよう」という声も出たが、東京メンバーがいないとイベントがうまくいかず、そのままにしてしまったという。

 現役メンバーで東京の国立大学3年の男子学生(20)は「知らない世界があったのか」とショックを隠せない。

 中高は私立の一貫校。将来の希望は銀行員かキャリア公務員。「このまま卒業して世間知らずの人間になりたくない。大学時代ぐらい、ちょっと危ない世界も見たい」と考えて入った。

 危うさを感じなかったわけではない。メンバーが2次会の後、気に入った女の子を連れて帰る光景も見た。「お持ち帰り」と呼びあっていた。

(06/25 22:21)

http://www.asahi.com/national/update/0625/035.html

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