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2003年06月25日(水) 02時58分

偽装養子縁組:3年間で多重債務者約200人から手数料毎日新聞


 多重債務者に新たに借金させて手数料を取る偽装養子縁組事件で、公正証書原本不実記載などの疑いで逮捕された養子縁組ブローカー、山本武夫容疑者(53)=大阪市住之江区=が、大阪府警生活安全特捜隊の調べに「自分も多重債務者だった。養子縁組で名前を変えたら借金できたので商売になると思った」と供述していることが24日分かった。3年間で計200組を養子縁組させ、消費者金融から引き出した金は1億2000万円という。

 調べでは、山本容疑者は3年前、介護事業に失敗、消費者金融などから借金を重ねて返済に困り、新たに借り入れられなくなった。知人が「借金がかさみ多重債務者になったが、養子になって名前を変えたら、新車の自動車ローンが組めた」と話していたのを思い出し、名前を変えて、複数の消費者金融から計350万円を借りることに成功した。

 これを商売にしようと「信用回復センター」など複数の名前のチラシを作り、「ヤミ金融ではありません」と客を勧誘した。多重債務者に新たな名前で借金させて3割の手数料を取り、約3年間で計2500万円稼いだという。

 府警は24日、大阪市内の消費者金融の自動受払機から昨年10月に現金50万円を引き出したとして、山本容疑者とブローカー組織のメンバーら4人を詐欺と窃盗の疑いで追送検した。【亀田早苗】

[毎日新聞6月25日] ( 2003-06-25-02:58 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030625k0000m040178000c.html

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