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2003年06月25日(水) 18時40分
安全処理方法など報告へ−−室蘭に建設予定のＰＣＢ処理施設 ／北海道（毎日新聞）◇事業検討委部会が初会合環境事業団が室蘭市に建設する予定のポリ塩化ビフェニール（ＰＣＢ）廃棄物処理施設について、処理方法や安全対策を検討する「ＰＣＢ処理事業検討委員会北海道事業部会」の初会合が２４日、札幌市中央区内で開かれた。ＰＣＢを安全に処理し、汚染物質の漏出を防ぐ体制作りが狙い。 事業部会は、ＰＣＢ廃棄物処理事業が認可された北海道、東京、愛知県豊田市、大阪、北九州の５地域ごとに設置され、地元の具体的な要望や受け入れ条件に対応する処理方法を話し合う。 北海道事業部会は道生活環境課、室蘭市、学識者らの委員４人と特別委員２人で構成。今年１０月までに計４回開き、環境を汚染しない安全な処理方法を検討して報告書にまとめ、施設の設計に反映させる。 この日は、道のＰＣＢ廃棄物処理計画案と室蘭市の基本的な考え方が説明された。室蘭市の担当委員は「処理工程からの排水を室蘭港や隣接河川へ直接排出しないこと」「施設建設や運営で地元の人材、企業を使い、出来る限り地元調達と地元優先の雇用を行うこと」など、安全管理や地域振興面での受け入れ条件を示した。 また、同市が来月１日から市民の間で事業監視委員を公募し、ＰＣＢ処理事業への監視と情報公開を充実させる計画を明らかにした。 一方、委員からは「冬期間は運送収集の効率が落ちるので、施設内に処理物を一時保管する場所を作ってはどうか」など、北海道の季候や地域特性に合わせた安全対策の意見が出された。 道内のＰＣＢ廃棄物処理は、室蘭市が昨年５月に誘致を表明し、今年２月１９日に環境相が認可。処理施設は室蘭市仲町の新日鉄室蘭製鉄所構内に建設予定で、０６年１０月から処理を開始。道内に保管されている約５００トンのＰＣＢを、２０１５年までに処理する。【鈴木勝一】（毎日新聞） |