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2003年06月22日(日) 06時08分

40業者に15万リットル超す流通 トラフグ養殖のホルマリン熊本日日新聞

 劇物のホルマリンがトラフグ養殖に使用されていた問題で、県内の六割近いトラフグ養殖業者に二〇〇一(平成十三)年から二年半で十五万リットルを超えるホルマリンが販売されていたことが二十一日、県外の薬品流通関係者の証言で分かった。

 県の四〜五月の聞き取り調査では、〇一、〇二年にホルマリンを使った県内の業者は芦北郡の一業者だけで、使用量は計六百リットルだった。証言は養殖業者のホルマリン使用を示すものではないが、県調査の信ぴょう性が問われそうだ。

 証言によると、関東、関西の卸業者から県内養殖業者へ流通。〇一年から二年半で、県内の全トラフグ養殖業者(六十九業者)のうち、少なくとも約四十の業者にホルマリンが渡っていた。取引量は十五万リットルを超える。うち〇二年が最多で、その六割を占めた。県が聞き取り調査の結果を公表した五月八日以降の取引はなかった。

 熊本県は、長崎県で四月に養殖業者の六割以上がホルマリンを使っていたことが判明したのを受け、県内の全業者から緊急聞き取り調査を実施。芦北郡の一業者だけが〇一年に五百リットル、〇二年に百リットル使ったと答えた。

 このため熊本県は五月、再び全養殖業者の倉庫や船などを立ち入り調査したが、ホルマリンの現物などは見つからなかったと発表した。

 関係者によると、ホルマリンは寄生虫を駆除するために使われる。使用頻度は海域状態や魚の養殖密度などによって差がある。販売業者は複数いて、あくまでトラフグ養殖業者との取引実態の一部に過ぎないという。

 県薬務課は五月下旬、福岡市、佐賀県、鹿児島県を通じてホルマリン販売業者に(1)使用を認めた芦北郡の養殖業者への販売実績(2)〇一〜〇三年の県内への販売先—を調査。しかし六月に入り、任意調査にもかかわらず、「販売先の調査をする権限はなかった」として、県内の販売先を調査項目から取り下げている。

 ホルマリンは発がん性があるなどの指摘もあり、水産庁が使用禁止を通達。県内では天草不知火海区漁業調整委員会が〇〇年四月に全国で初めて使用を禁止した。七月末からは改正薬事法で法的に使用禁止となる。

http://kumanichi.com/news/local/main/200306/20030622000030.htm

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