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2003年06月22日(日) 00時00分

「出会い系」犯罪の温床に 宮城県警の摘発急増河北新報

 宮城県警少年課のまとめによると、今年は5月末現在、児童買春禁止法違反、県青少年保護条例、児童福祉法の違反件数は計66件(前年同期比10件増)あった。原因は「出会い系サイト」が42件で最も多く、「ナンパ」(7件)「テレクラ」(5件)と続いた。

 被害に遭った少女は計48人。このうち出会い系サイトを介した42件の被害少女は29人と全体の約6割を占めた。内訳は高校生16人、中学生2人、有職3人、無職8人だった。

 県警によると、出会い系サイトが絡む被害は2000年から全国で相次ぎ、県内では01年から目立ち始めた。携帯電話によるインターネットへのアクセスが普及し、好奇心から出会い系サイトにアクセスするケースが目立つという。

 出会い系サイトなどを通じて、少女を狙う大人も後を絶たず、児童買春行為などによる逮捕者は5月までに、公務員や大企業の社員ら延べ39人(昨年同期比6人増)に上っている。

 国は児童の被害防止を目的に「出会い系サイト被害防止法」を9月に施行する。サイト上で18歳未満の子どもに性交渉を持ちかけたり、子どもが援助交際相手を募ったりする行為を禁止し、違反者には100万円以下の罰金を科す。

 県警少年課は「出会い系サイト関係で被害に遭う少女は、都市部や郡部の区別なく県内全域で確認されている」と指摘。夏休み前に県内の小、中、高校で講習会を開いて注意を呼び掛ける一方、児童買春などの行為を厳しく取り締まっていく方針だ。

◎人生狂わす深刻な結末
 「16歳高校生だよ。2万—3万円ならOK」「お小遣いくれる人、誰か相手してください」。出会い系サイトには、あからさまに性を商品化する言葉が飛び交う。「買う」側のモラル欠如に加え、出会い系サイトに接近することをためらわない少女らの姿がくっきり浮かぶ。

 県警少年課によると、少女らは好奇心や援助交際の勧誘から出会い系サイトの掲示板に書き込み、携帯電話に送られてきた多数のメールから相手を選ぶ。顔の見えない男との援助交際に走り、被害に遭うケースがほとんどだという。

 今年、県警が5月までに児童買春禁止法違反で逮捕した10人は、いずれも出会い系サイトを利用。うち9人は少女側から援助交際を申し込まれていた。

 県内のある高校生の女子は昨年11月、出会い系サイトで知り合った男に「セックスしないと警察や親、学校に言う」などと脅された。援助交際の相手が暴力団関係者で、別の男に引き渡されて性的被害を受けたり、風俗店で働かされたりした例もある。

 少女らが警察に自ら被害を届けることは少なく、大半はホテルから出てきたところを補導されることで発覚する。実際にどこまで被害が広がっているのかは、県警も把握しきれない。

 暴力団員とかかわりを持った少女は「分かったときは遅かった。写真を撮られて抜け出せなくなった」と県警捜査員に打ち明けたという。男から逃げるために、“身代わり”として女友達を紹介したことを悔やみ続けた女性もいた。
 一時の小遣い稼ぎのつもりが、人生を大きく狂わすほど問題は根深い。

http://www.kahoku.co.jp/news/2003/06/20030623t13025.htm

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