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2003年06月20日(金) 08時00分

住基ネット:接続答申に署名できないと会長辞任 大阪府箕面市毎日新聞


 大阪府箕面市長の諮問機関・情報開示審査会の会長が、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)への接続を肯定する内容の審査会答申には署名できないとの理由で、辞任していたことが分かった。審査会は20日に答申内容を決定するが、会長抜きの答申という異例の事態となった。

 辞任したのは、園田寿・甲南大教授(刑法、情報法)。「住基ネットは国民のプライバシーを侵害し、憲法に違反する」が持論で、住基ネットとプライバシーに関する多くの論文を発表している。

 昨年9月、市議ら市民5人が梶田功市長に対し、自分たちの情報を住基ネットで利用しないよう求めたことが発端。市長が退ける決定をしたため、5人は行政不服審査法に基づいて異議を申し立てた。これを受けて市長が審査会に諮問していた。審査会は学識者や市民ら計5人で構成し、市長の諮問を受けて市民の個人情報の開示の是非などを審査する。

 園田氏は審査会で持論を展開したが、他の委員と意見が対立した。市長の決定を追認する答申内容となる見通しが強まったことから、辞任の道を選んだ。辞任届は5月9日付。

 園田氏は毎日新聞の取材に「市の個人情報保護条例は、個人の情報を外部のネットワークに接続することを原則として禁止している。例外も認めてはいるが、住基ネットはその例外に当たらないと考える」と話した。

 園田氏は91年4月に審査会委員に就任し、00年4月から会長を務めた。審査会が92年3月、学習指導要録の全面開示を求めた全国初の答申にもかかわった。

 市は園田氏の辞任について「理由についてはプライバシーのことなので話せない」とコメントしている。【臺宏士】

[毎日新聞6月20日] ( 2003-06-20-08:00 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030620k0000e040015000c.html

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