有機汚染の範囲限定か神栖のヒ素問題（東京新聞）

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2003年06月18日(水) 00時00分

　神栖町木崎の飲用井戸から高濃度のヒ素が検出され、住民が健康被害を訴えている問題で、県生活衛生課などは十七日、対象区域を拡大した行政検査の結果をまとめ、有機ヒ素汚染は最初に基準値の四百五十倍のヒ素が検出された井戸と、その井戸から西に約一キロの周囲に限定されるという見解を示した。

　この日は、五−十四日に受け付けた同町の深芝や居切など六行政区の水質検査の結果を発表。七百九十七本のうち百二十三本で基準値の一・一−五・二倍のヒ素が検出された。このうち四・〇倍以上が検出された井戸十本を念のため有機ヒ素分析する。

　五月二日からの累計では、木崎から約二キロ以内の十七行政区で二千四百六十一本を検査。二百七十一本が基準値を超えたが、有機ヒ素は検出されていない。対象区域から外れた九行政区でも四十本を検査し、六本が基準を超過したが、自然由来とみられるという。　（小林　孝一郎）